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ロシア人選手が国際大会へ完全復帰。ITTFが発表、団体戦も対象に。「AIN(中立選手)」から通常条件へ

国際卓球連盟(ITTF)は、オンラインで理事会を開き、ロシアのパスポートを保持する選手およびチームについて、ITTFが主催・公認する大会への復帰を承認したと発表した。決定は2026年7月28日付で発効する。

今回の決定は、国際オリンピック委員会(IOC)理事会が7月7日にロシアオリンピック委員会の資格停止処分を暫定的に解除し、国際競技連盟(IF)に向けたロシア排除の勧告を撤廃したことを受けたものである。ITTFは「選手を平等に扱う原則」や、先に決定していたベラルーシ選手への対応に基づき、制限の解除に踏み切った。

■個人・団体ともに「通常条件」で参加可能に

対象はITTF公認の卓球およびパラ卓球の全大会で、個人種目だけでなく団体種目(チーム戦)への出場も可能となる。7月28日以降はすべての選手と同様の「通常条件」が適用される。

一方で、選手や関係者は、エントリー資格や規律、インテグリティ(誠実性)などのすべての大会ルールに引き続き従う必要がある。特にアンチ・ドーピングに関しては、国際検査機関(ITA)と合意したITTFの総合的なプログラムのもと、適切な検査をクリアすることが義務付けられる。

また、この決定は開催国のビザ制限や安全性の評価といった個別法を妨げるものではなく、オリンピックにおける国旗・国歌の使用といったIOCの管轄事項(国籍要素の制限など)にも影響を及ぼさないとしている。

■これまでの「AIN(個人の中立選手)」枠組みとは

これまでロシア選手は、2022年に始まったロシアによるウクライナ侵攻に対するスポーツ界の制裁措置として、厳しい制限下での出場を余儀なくされていた。

その際に用いられていた臨時のチーム呼称・国コードが「AIN」である。フランス語の “Athlètes Individuels Neutres”(英語:Individual Neutral Athletes)の頭文字を取ったもので、日本語では「個人の中立選手」と訳される。2024年パリ五輪からロシアおよびベラルーシの選手にこの呼称が使われ、「国を代表しない個人資格」としてのみ一部の国際大会への参加が許されていた。

今回のITTFの決定は、この「AIN」という制限付きの枠組みから、通常の選手と同じ条件での完全復帰へ移行することを意味する。直近では、7月に開催されたWTTの「USスマッシュ」において、ロシアのウラジミール・シドレンコが男子シングルスで決勝に進出するなどの活躍を見せており、今回の完全復帰によってロシア勢が今後の国際大会の勢力図に大きな影響を与えることは確実とみられる。

■ウクライナへの連帯は継続と強調

ITTFは、今回の復帰決定と並行して「ウクライナの卓球界に対する連帯」を改めて表明した。継続する戦争がウクライナの選手や家族に深刻な影響を与えていることを強く認識しており、今回の措置によってウクライナへの支援姿勢や懸念が減じるものではないと強調。今後も多角的なルートで支援を続けるとともに、情勢が卓球界に与える法的な影響などを慎重に注視していく姿勢を示した。
PHOTO WTT

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