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「卓球はよりモダンに変化していく必要がある」。ドイツ連盟初の女性会長が誕生

ヨーロッパ最大の卓球組織、ドイツ卓球連盟に初の女性会長が誕生した。

前々会長のトーマス・バイカート氏がITTF(国際卓球連盟)会長に就任して、後任のマイケル・ガイガー氏が会長だったドイツ卓球連盟。ガイガー氏がドイツ卓球連盟会長職を継続しないことを表明していたが、その後任に立候補していたのはクラウディア・ヘアヴェグ氏、55歳。対抗立候補がなく、12月11日の理事会で無投票で会長就任が決まった。

96年のドイツ卓球連盟の歴史の中で初の女性会長になった。また前ITTF会長のトーマス・バイカート氏はドイツオリンピック委員会の新会長に就任が決まった。

もともとブンデスリーガ2部の選手だったヘアヴェグ新会長は、ドイツの卓球ラバー会社「ESN」のマネジメントディレクターとして長年働き、その後、コンサルタントの仕事を経て、ITTFの用具委員会に従事していた。

「卓球はよりモダンに変化していく必要がある。その変革の必要性を強く感じたことが、私が立候補した理由です」と新会長は語っている。

ヨーロッパ最大の連盟として、ブンデスリーガという世界最強のプロリーグを持っていたドイツだが、1989年、地元のドルトムントでの世界選手権大会でロスコフとフェッツナーの男子ダブルスが優勝した時の90万人近くまで増えた卓球の登録人口をピークに、年々競技人口が、今では51万人まで減っている。ちなみに、ドイツのスポーツ協会トップ3はサッカー(約700万人)、体操(約460万人)、テニス(約138万人)で、卓球は13番目だ。

競技力でも、ボル、オフチャロフのあとに続くトップ選手がなかなか育っていない現状も深刻だ。

「懸念すべき事態は長く続いていた。競技者の減少をまず食い止めなければいけない。そのために卓球の見せ方を変えなければいけないだろうし、選手育成も、世界選手権やオリンピックでメダルを獲れなくなってからスタートするのでは遅い」と語っている。

ヨーロッパ、ドイツの地盤沈下が世界の卓球界に大きな影響を与えるのは間違いない。中国や日本だけがメダルを独占するような世界の卓球界では、卓球は「グローバルで魅力的なスポーツ」とは言えないだろう。

若きドイツ新会長には、名誉職ではない、「変革を実行する会長」として期待したい。

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