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中国リポート

松島輝空、超級リーグで8勝を挙げる大活躍。男子は日本から3選手が参戦

今シーズン、男子の松島輝空、三木隼、永峰佳麒、女子の木原美悠が参戦した中国超級リーグ。日本選手の超級リーグへの参戦は、2016年シーズンに鄂尔多斯(オルドス)1980に登録された平野美宇以来。翌17年には超級リーグ参戦を予定していた平野らの「締め出し」騒動などもあり、日本からの中国リーグ参戦は下部リーグの甲Aや甲B、甲Cリーグなどに留まっていた。男子で出場した3選手の結果は下記のとおり。

●松島輝空(木下グループ/江蘇中超電纜・迎福台)
〈シングルス〉
−1、−10、−6 王楚欽(山東魏橋・向尚運動)◯
4、9、−7、10 徐海東(汕頭明潤倶楽部)
8、7、9 林高遠(汕頭明潤倶楽部)
−2、−2、−3 樊振東(上海地産集団)◯
4、−10、8、6 侯英超(深圳宝安明金海)
11、−9、8、−5、8 安宰賢(深圳宝安明金海)
7、10、−4、8 梁儼苧(石家庄尚体)
8、5、7 陶育暢(石家庄尚体)
−12、9、11、9 孫聞(四川豊谷)
5、−0、10、4 徐瑛彬(山東魯能)
〈ダブルス〉
松島/永峰佳麒 −3、−8、−7 薛飛/魏世皓(黄石基地・華新)◯
★シングルス8勝2敗/ダブルス0勝1敗 

●三木隼(愛知工業大/深圳宝安明金海)
〈シングルス〉
−4、−7、−7 徐瑛彬(山東魯能)◯
★シングルス0勝1敗

●永峰佳麒(野田学園中/江蘇中超電纜・迎福台)
〈シングルス〉
−6、−4、−7 魏世皓(黄石基地・華新)◯
〈ダブルス〉
永峰/松島輝空 −3、−8、−7 薛飛/魏世皓(黄石基地・華新)◯
★シングルス0勝1敗/ダブルス0勝1敗

松島は9試合中8試合でシングルスに出場し、8勝2敗の大活躍。勝利した顔ぶれも世界代表の林高遠や、国家チームで長くプレーする徐海東や孫聞、徐瑛彬など強豪揃いで、多彩なプレースタイルの選手に勝利しているのも素晴らしい。所属する江蘇中超電纜・迎福台は、松島の存在がなければ全敗で第1ステージを終えていた可能性が高い。今の中国の若手でも、松島と同じ17歳で超級リーグでこれだけ勝てる選手はいないだろう。

超級リーグでシングルス8勝を挙げ、鮮烈なデビューを飾った松島輝空

一方で、シングルス初戦となる王楚欽戦は1ゲーム目の出足から0−8とリードされるなど、ゲームカウント0−3のストレートで敗れ、樊振東には長く切れたミドルへのロングサービスを有効に使われて完敗した。しかし、中国男子のツートップが全力で勝ちに来たこの2試合こそ、むしろ中国が松島を「危険なライバル」として認めている証拠。あまりに好成績を残しすぎると、また超級リーグへの参戦が難しくなる可能性もあるが……。

三木と永峰は勝ち星を挙げることはできなかったが、超級リーグの満員の観客の前でプレーできたことは貴重な経験だ。会場には連日多くの観客が詰めかけ、直前に告知したとは思えないほどの盛り上がりを見せていた。その緊張感は下部リーグでプレーするのとは別次元だろう。

深圳宝安明金海から超級リーグにデビューした、23年インターハイ王者の三木隼

続いて女子の第1ステージ成績と、チームのプレーオフ進出に貢献した木原美悠の成績などをお伝えします。

写真提供:『ピンパン世界』

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