<卓球王国2021年11月号より>
スティガのドイツ製裏ソフトラバーのリリースが止まらない。(2021年)5月に『DNA プラチナ』シリーズを発売し、中・上級モデルの『XH』が品切れするほど好セールスを見せている中、(2021年)7月には同社初となるドイツ製の粘着テンションラバー『DNA DRAGON GRIP』(以下・ドラゴン グリップ)』を発売した。
DNAシリーズの遺伝子を引き継いだ『ドラゴン グリップ』とはどのような性能を持つのか。スティガ・スポーツ・ジャパンの塩野真人さんに特徴を聞いた。
「『ドラゴン グリップ』はトップシートがやや薄く、その分スポンジを厚くできます。薄くてもシートに強さがあるので、強いインパクトに負けず、回転とスピードの両立を可能にしました。
実際に打ってもらえればわかると思いますが、粘着製のトップシートに55度の硬めのスポンジを合わせているので、ボールがかなり弧線を描いて上がります。そのため下回転を持ち上げるのが楽です。ラケット面を寝かせてもボールが落ちにくいため、カウンタードライブは水平にスイングでき、より威力が出ます。
重量はわずかに重くなりますが、試打会では『重さは許容範囲内』という評価をいただいています」(塩野さん)
筆者も実際に打ってみたが、数字から想像していたほどのラバーの硬さは感じなかった。ひと通り技術を試した中で特に印象に残ったのが、強くスイングした時の打球の威力。想像以上にボールが上がったので、カウンタードライブでは最初の数球はかなりのオーバーミスをしたが、ラケット面をかぶせてスイングすると、低いボールがコート深くに入っていった。実に気持ちがいい。
使い手を選ぶという意味では、『ドラゴン グリップ』は万人受けするラバーではないかもしれない。だが、他のラバーにはない高い性能を秘めたラバーであることは断言できる。
「粘着LOVER」に、ぜひ試してもらいたい、魅惑の1枚だ。
●粘着性テンション裏ソフトラバー
●¥7,260(税込)
● 厚さ:2.3mm
●スポンジ硬度:55度
●スティガスポーツジャパン㈱
03・5604・9395
photo >> Yoshinori Eto
text >> Manabu Nakagawa
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