卓球王国 2024年4月22日 発売
バックナンバー 定期購読のお申し込み
仲村渠功

富める海岸 (コスタリカ) No.1

コスタリカに2012年9月15日(土)赴任し、この日は現地の人達にとって歴史的な日で中米諸国独立記念日です。
グアテマラ、エル・サルバドル、ホンジュラス、ニカラグア、コスタリカの中米5ヵ国がスペインから中央アメリカ連邦として独立した日で感慨深い日となりました。
パナマとニカラグアに隣接する「コスタリカ」は、太平洋とカリブ海に挟まれ「海水浴場」「火山」「自然公園」「自然保護区」が多く、更に民度が高く、他の中米国に比べ安全であると同時に、スイス同様軍隊を持たない「非武装中立」であること。また世界的なエコツアーブームもあって乾季には沢山の旅行者が訪れます。

5月~11月の雨季、12月~4月が乾季。幸運にも9月~3月の滞在期間中、両方の気候を体験できました。赴任翌日から午後は必ず大雨、11月後半から雨が減り、帰国する頃は毎日晴天と気候の変化を体感できました。流石、卓球連盟では連盟ロゴ入りの大きな雨傘を直ぐ貸してくれました。

連休明け後、早速「日本大使館」を訪問し“オリンピック委員会招聘の卓球指導で訪問”の説明、現地に長期滞在する時に報告義務がある「在留届」を提出。また「JICAコスタリカ」と「日本人学校」にも挨拶をしました。「卓球連盟」とは新しい国立サッカー場内にある卓球場を視察し活動方針を検討しました。火~金の夕方6時~9時、土日が朝昼の練習、月曜のみ休養と設定しました。

午後3時位まで時間的余裕があったので、市内まで約15分、バスの待ち時間合せて約30分位の距離の市内巡回バスを利用し、昼食兼場所を覚える目的で良く出歩きました。或る時、アパートに近い停留場行きのバスを教えてもらったが中々到着せず、我慢して2周同じルートを巡回したがとうとう運転手に確認しバスを乗換えて帰った事があります。このお陰でアパートとの位置関係がよくわかり市内観光バスよりはるかに現実的な良い経験ができた失敗談がありました。
練習場まで徒歩15分、この頃複雑な気持ちで日本と中国の国旗を眺めながら通ったものです。
卓球連盟が手配したアパートは “日本大使公邸” “中国大使館領事部” “前コスタリカ大統領宅” が隣接。警備員が至るところで監視している安全な場所でした。

10月早々指導者講習会を開きました。日本人コーチが来たこと、まだ見たことない新しい卓球場(ナショナル・スタディアム)に全国から定員50名(クラブのコーチや卓球経験者で子供の親達)が参加しました。参加者の中に30歳の若者が同じ専門学校の教師(50歳プロフェソール)と参加していました。彼は専門学校で “情報技術” と “会計学” を専攻する卓球愛好家です。僕にとって彼等との出会いで充実したコスタリカ生活が送れました。アルゼンチンで作った指導書「チャンピオンへの道」を使った結果、「もっと体裁よく本にしよう」と提案を受けました。内容を見直し、文章や表現の見直し追加修正をし、共通に使える内容とアルゼンチン卓球情報を区別し編集、挿絵や表紙に僕の写真も入れる事を推し進められ1ヶ月で製本が出来ました。

現地で活動するとき「同じ目標を持った仲間や協力者を見つけ、如何に充実した活動が出来るか!」今回も素晴らしい仲間に出会えたことに喜びをかみしめています。

関連する記事