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仲村渠功

コロンビアでの大会

6月22日~28日コロンビア・メデジン市でジュニア/カデット中南米選手権が行われました。大会レベルは中南米をリードするブラジルを含めまだまだ世界の標準レベルから遠い位置にいるのが現実ですが、徐々にその差も近づいている機運が伺えます。この大会は世界ジュニア代表決定戦も兼ね白熱した試合を見る事ができました。最近まではブラジルとの差がありましたが、力を付けてきたアルゼンチン、プエルト・リコ、ベネズエラ、ペルー等がブラジル選手に勝つ事が多く、各国が切磋琢磨しているのが将来的にも非常に楽しみです。技術的には「台上処理や台に近い場所での攻防技術」等まだ開発の余地が沢山ありますが、それでもゲーム内容が良くなっています。

今回は過去になかった結果が出ました。
男子団体ジュニア・カデットは共にブラジルとアルゼンチンの対戦でブラジル。女子団体ジュニアはブラジルとプエルト・リコでブラジルでカデットはプエルト・リコがメキシコに勝ち優勝しました。団体結果ブラジル3、プエルト・リコ1の優勝です。2位はアルゼンチン2、プエルト・リコ、メキシコが各1が優勝しました。個人戦5種目10の優勝に対し、プエルト・リコ4、アルゼンチン3、べネズエラ2、ペルー1がそれぞれ優勝し、ブラジルが0の結果となりました。
因みに、チリ男子ジュニアダブルスで優勝した後、ラケット検査(ラバーのルール違反)で優勝を剥奪され2位。団体は3位でした。

結果世界ジュニアへの出場権チームは、男子ブラジル・アルゼンチン。女子はブラジル・プエルト・リコ。個人戦も上位2名無条件出場(3位は北米選手権後の結果、世界ランキング上位の選手が獲得権を得ます)。

大会期間中FIFA世界サッカーが開催中で、団体戦決勝があった6月24日は日本対地元コロンビア戦。又個人戦最終日の28日は予選リーグを突破したチームの決勝トーナメントがスタートし、チリ・ブラジル戦、地元コロンビア・ウルグアイ戦が連続して行われ、コロンビアが史上初めて準々決勝出場を決めた試合では会場内が割れんばかりの大歓声が沸き上がりました。

卓球会場内でも大会運営メンバー、審判員、各国役員、それに会場内清掃係等々実況放送に熱中していました。サッカーが人気の中南米では大通りに至る所に仮設した大型TVを路上に所狭しと椅子を出し熱狂的に観戦して盛り上がっていました。

卓球の世界イベントも最近でこそ熱狂的な卓球ファンで盛り上がるので喜ばしい事ですが、サッカーワールドカップの様に子供から高齢者まで自国の応援に一喜一憂するようなスポーツになれると良いな!と若干羨ましく思えたコロンビア大会でした。

 

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