僕の住むサンチャゴ市で世界的に有名なキューバのサルサバンド「Buena Vista Social Clubブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ」のコンサートが公演されることを知り、早速切符を買って見に行きました。 公演当日1時間以上前に劇場に着くと、既に40~60才以上のカップルを中心に長蛇の列をなしていました。 以前ブエノス・アイレスでタンゴの世界選手権決勝の無料チケットを入手するのに長い時間並んで待った事を思い出しました。 日本、キューバ、ブエノス・アイレス公演に続いて今回で4回目の観賞でした。 日本武道館を小さくした会場が満席となり、開演ぎりぎりに入場した人達は階段に座るほどの盛況です。 後半に成るにつれ椅子に座って見ていた観客がリズムに合わせ踊る人が増え、終了間際には全員が踊るいつものパターンでしたが、その興奮が自宅に戻っても覚めない素晴らしいひと時を過ごせました。
このグループを知ったのは、会社勤めをしていた1999年末イギリス出張した際、レコード店に入ってサルサの音楽を探した時でした。 パナマ駐在時夢中になったラテン音楽で、卓球仲間の家族がサルサバンドを組んで毎週金・土の演奏会に付いていったのを機に自然に体が動くリズムに魅せられました。その影響のお陰もあって「ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ」に出会いました。 買ったVHSビデオがPALシステムだったので、帰国後ビデオ機器専門店で日本仕様のNTSCにダビングし急いで見たものでした(Youtubeでも見れます https://www.youtube.com/watch?v=ORjqat0WG7g )。
貧しい生活をしていた元一流の老ミュージシャン達を急遽集め、そのバンドがカーネギーホールで公演する迄に人気が高まり、公演最後のシーンで観客がキューバ国旗を振って踊るシーンには感激しました。このドキュメンタリー映画とカーネギホールでの公演をきっかけにサルサ旋風を巻き起こしワールドツアーが組まれました。
各分野で活躍する超一流、一流と言われる作家、画家、俳優、音楽、スポーツ(個人や団体、物や出来事)に中々触れることは難しいでしょう。 余程「何か」を求める人や目標をもっていなければ見つけにくく、或いは触れることも少ないと思われます。 それでも「求めるものがあれば自分の周りに存在するかもしれない」と、今回の超一流に再度触れる機会を得て新たにこの想いを強くしたものでした。
「卓球界」でも世界には一流を目指す沢山の人達が活動しています。 地域、国、グループ、仲間、環境が異なる中でどのような偉人や一流が出るのか? 一流に成る為のサポートが出来るのか? 夢を持っている人・夢を与えられる人・やる気のある人達が集まらないと大変難しいことだけれど、この夢に向かって進みたいものと感慨深く思った一日でした。
ツイート