<卓球王国2022年4月号より>
一昨年(2020年)6月のリリースから、ヒットを飛ばしている5枚合板『アルティウス ST5』。軽量かつ弾みの良さが人気の『アルティウス』だが、この冬、弾みとボールのつかみを両立させた「アラミドカーボン」を搭載した新シリーズ3本が登場した。
中でも、ミズノがイチオシするのは「第3の選択肢」と銘打つ『アルティウス COMBO』。『COMBO』と同時にリリースされた『アルティウス OUTER』はアウター仕様、『アルティウス INNER』はインナー仕様と、名前どおりの合板構成となっているが、『COMBO』とは何者なのか? 目指したのはズバリ、「アウターとインナーの中間」である。
ミズノが新作ラケットを試作する中で、選手から最も多く寄せられたのが「インナーらしい、ボールをつかむ打球感で、より弾むラケットが欲しい」という声。その声に応えるべく、『COMBO』は誕生した。
合板構成自体は、中芯の隣にアラミドカーボンを搭載したインナー仕様。同じくインナー仕様の『INNER』との差は上板からアラミドカーボンまでの距離にある。
『INNER』が上板から1・4㎜の位置にアラミドカーボンを搭載したのに対し、『COMBO』は上板から1・2㎜の位置に搭載。わずか0・2㎜ではあるが、よりブレード表面に近い位置にアラミドカーボンを置くことで、インナーらしい打球感を損なわず、特殊素材らしい弾みがハッキリと顔を出すようになった。
ミズノによると、『COMBO』は『INNER』と『OUTER』の中間くらいの打球感で、『OUTER』と同等の弾みを実現しているという。
また、初代『アルティウス』の特徴であった軽さも継承。アラミドカーボンを組み込みながら、新シリーズ3本とも平均重量85gと特殊素材モデルとしては軽めの仕上がり。シンプルかつスタイリッシュなデザインのグリップは、握りやすさも考慮されている。
0・1㎜単位の世界に可能性を見出したミズノの本気作。緻密な開発作業の先には、特殊素材モデルの新領域が広がっていた。
●攻撃用シェークラケット
●¥14,300(税込)
●木材5枚+アラミドカーボン2枚
●グリップ:FL・ST
●板厚:5.8㎜
●平均重量:85g
●ミズノ㈱ お客様相談センター
0120・320・799
https://www.mizuno.jp/tabletennis/
photo >> Yoshinori Eto
text >> Takazumi Asano
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