<卓球王国2022年8月号より>
ティバー社ラケットのフラグシップシリーズ、『フォーティノ』。そこに第4のアイテムとして4月から仲間入りしたのが『フォーティノ プロ DC インサイド』だ。
シリーズを整理すると、全モデルに共通するのは「ダイニーマ®」が搭載されている点。超軽量ながら高い強度を持つことから〝最強繊維〟とも呼ばれる繊維だ。『フォーティノ プロ』は最高峰のプロ仕様モデルで、木材5枚のアウター。『フォーティノ パフォーマンス』は木材7枚のインナーだが、コントロール性能が最も高いモデル。『フォーティノ フォース』は木材5枚のインナーで、『プロ』に次ぐ弾みを実現した。そして『プロ DC インサイド』は木材5枚のインナー。『プロ』と同種の合板構成ながら板厚を若干薄く設計した。スピード性能としては『プロ』『フォース』『プロ DC インサイド』『パフォーマンス』の順だ。
シリーズ中の位置付けがわかりづらく感じるが、商品開発に関わるティバーのG・C・フォースター氏に開発の経緯を聞いてみた。「シリーズにもう1本加えるためにテストした結果、打球感・コントロール・スピードの面で最高の組み合わせのものができた。それは独自のキャラクターを持っていました。最速の『プロ』をベースに、そのパワーを失うことなく、コントロールとフィーリングを向上させました」。
実際にブレードを見ると、若干だが横幅が広く縦寸が短い。またグリップ付近のブレードのエラが丸みを帯びるように削られていて、手に優しくフィットし、深めに握ることができる。そのため重心はやや手元寄りに感じられ、操作性が高く振り抜きやすい。そしてインナーならではの木材&素材のハイブリッドな打球感がある。球持ちが良い一方で〝最強繊維〟によるパワーもあり、回転量の多い威力あるドライブが可能になる。プロ仕様ながら、より幅広い層が扱える、バランスの良さが持ち味のブレードだ。
松平健太との契約で、注目度がさらに高まったティバー。そのティバーが送り出した自信作の高性能を、ぜひ手に取って確かめてもらいたい。
●攻撃用シェークラケット
●¥22,000(税込)
●合板構成:木材5枚+ダイニーマ®2枚
●グリップ:FL・ST ●厚さ:6.2㎜
●平均重量:85g
●ティバー総代理店 ㈱三英
04・7154・4661
photo >> Yoshinori Eto
text >> Hiromoto Takabe
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