<卓球王国2022年10月号より>
(2022年)7月7日、早田ひな(日本生命)の誕生日にニッタクがリリースした『Hina Hayata H2(以下、H2)』。早田のイニシャルがH・Hであることから『H2』と名付けられたラケットだ。
「自分の要望に沿ったラケットがほしい」という早田の強い希望により開発がスタート。試行錯誤を重ねること約2年。ようやく誕生した『H2』は、木材5枚のインナーに、既存のケブラー®カーボンをさらにパワーアップさせた新素材「PKC」を搭載。早田の要望でグリップを細めにしたことで握りやすくなっており、ブレード面もわずかに大きく設計されている。
『H2』はフォア面に粘着ラバーを貼る早田のこだわりを忠実に汲み取ったラケットで、粘着ラバーとの相性が気になるユーザーもいるはずだ。そこで実際に編集部でもフォア面に粘着ラバー(『キョウヒョウ ネオ3』)を貼って試打をしてみた。
第一印象は「弾みの良さ」。粘着ラバーを貼っているとは思えないほどボールの飛びが良い。アウターのような弾みの良さを感じたが、打球感はインナーならではの柔らかさもある。パワーヒッターの早田仕様なだけあって、男子でも十分満足できる威力とスピードが出るラケットだ。
デザインにもとことんこだわったという早田。グリップのデザインは、壮大さを感じさせる青に緑を合わせ、日本の「和」をイメージした紫をあしらう。そして、目標とする金メダルにちなみ、グリップのエンドプレートとネームプレートにはゴールドを使用。グリップデザインはシンプルで高級感のある雰囲気が漂うが、ブレードには某ゲームキャラクターを連想させる雷のマークが。この遊び心に満ちたロゴマークは早田自らがデザインしたという。性能からデザインまで早田の思いの詰まった一本となっている。
早田に憧れを持つ選手、粘着ラバーに憧れを持つ選手、両者にぜひオススメしたい一本だ。
ニッタク
Hina Hayata H2
●攻撃用シェークラケット
●¥33,000(税込)
●木材5枚+PKC2枚 ●ブレードサイズ:158×152㎜
●板厚:5.8㎜ ●平均重量:88±g ●グリップ:ST・FL
●日本卓球㈱ お客様相談室 0120・82・0911
photo >> Yoshinori Eto
text >> En Nagao
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