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初の地方加盟団体出身の蓑島専務理事に期待。河田会長「(Tリーグと日本リーグの1本化を)放置しているつもりはない」

6月21日の日本卓球協会の評議員会において、新しい理事会メンバーが承認され、地方の加盟団体出身としては初となる蓑島(みのしま)尚信氏が専務理事に就任した。

長年、日本卓球協会では競技実績のある理事が専務理事に就任する慣習があったが、今回初めて、地方の加盟団体(蓑島氏は岐阜県)から協会の実務トップである専務理事が選任された。

強化はもとより「卓球の普及」という大きな課題を目前に控え、長く地方で協会の運用に携わってきた蓑島専務理事、そして多くの大会に足を運んでいる河田正也会長、加藤憲二副会長による新たな協会運営に期待が集まる。

以下は、三期目を迎えた河田正也会長、蓑島尚信専務理事、新任の加藤憲二副会長の会見でのコメント。

 

●−3期目のスタートにあたり、どのような方針やビジョンをお持ちでしょうか?

河田: 大きな柱として「強化」「普及」に加え、新たに役員、スタッフを含めた「国際化(グローバル化)」を明示的に掲げました。これらは個々に重要ですが、全体として強い関連性を持っているため、戦略的なシナジーを生み出す視点が大事だと考えています。また、もう一つの原点として、ガバナンスの徹底やコンプライアンスの遵守、そして品格を高めるインテグリティの向上にも取り組みます。お互いに敬意と感謝を持ち、笑顔の挨拶が自然にできるような、明るい組織風土を高めていきたいです。

●−その「国際化」について、国際卓球連盟(ITTF)の役員などのポストに日本人が復帰するような、具体的なKPI(目標)はありますか?

河田: かつては日本から傑出したリーダーを輩出してきましたが、今回は残念ながら役員ポストを失い、国際的なプレゼンスが後退しています。これは甘い世界ではなく、すぐに解決できるものではありません。227もの加盟協会がある中で、地道にコミュニケーションを重ねて仲間を増やす必要があります。目標としては、少なくとも3年から5年程度を目途にしかるべき候補者を出し、中長期的な人材育成と健全なロビー活動を積み重ねていく覚悟で、極力頑張りたいと思っています。

●−(卓球王国)地方の加盟団体(岐阜県)出身である蓑島専務理事が就任されたことで、今後どのような視点が活かされるのでしょうか。また、減少が続く競技登録人口への対策を教えてください。

蓑島: 私は長年地方の理事長を務め、横のつながりもありますので、これまでも加盟団体の声を受けて大会の改革などを行ってきました。現在、コロナ禍以降に登録人口が毎年1万人ずつ減少し、28万人になっている現状には強い危機感を持っています。今後は学校部活動の地域クラブ化もあり、現状維持すら簡単ではありません。だからこそ、単に継続を促すだけでなく、卓球工業会やメディアの知見を広く取り入れ、現在は登録していないけれど卓球をプレーしている層を巻き込むような「魅力的な企画」を実践し、「減らさない、人が集まる」仕組みを作っていきたいです。

●−(卓球王国)今、会員数を維持する話が出ましたが、維持を目指すだけではさらに減っていく気がします。「普及」の面について、協会全体としては今後どのような施策を行っていきますか?

蓑島:普及プロジェクトを立ち上げて、その中でも検討はしていくんですが、やはり新しい選手の掘り起こし、つまり今の選手に継続して登録していただくだけではなくて、今現在登録してない、でも卓球をやってるよって人はたくさんいますよね。 そういった人材をじゃあ協会の中に取り込んでいきたい。

加藤: 過去2年間は部活動対策プロジェクトを行ってきましたが、行政ごとの違いもあり、協会として統一見解を出す難しさがありました。そこで今回、組織全体で普及に取り組むために「普及本部」を立ち上げました。一部門のプロジェクトにするのではなく、強化、事業、卓球工業会、アスリート委員、執行代表者など、すべての人材を巻き込んでJTTA全体で推進します。その中で、参加者のデータ分析をしっかり行い、地方の加盟団体が継続的な活動を行えるよう情報を共有し合うなど、会長の言う「密なコミュニケーション」を重要視してキャッチボールをしながら進めていきます。

●−(卓球王国)ファンからも「わかりにくい」と長年指摘されている、Tリーグと日本リーグの一本化、ひとつのピラミッドを作ることについてはどうお考えですか?

河田: 私自身、この平行線の状態に対して非常に強い問題意識を持っています。ファンや関心を持ってくださる方々からすれば「もっと分かりやすくなんとかならないのか」と思われるのは当然です。相手があること(利害関係者)なので、現段階で具体的な内容は明かせませんが、放置するつもりは一切ありません。現在、水面下で動いています。新体制の加藤副会長や蓑島専務理事も同じように前向きな問題意識を共有してくれていますので、お互い(Tリーグと日本リーグ)がWIN-WINとなるような進め方を考え、私の任期中に何とか前進した形にしたいと考えています。(6月21日)

↓過去の記事

ダブルスタンダードな大会運営の実現へ 蓑島尚信

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