<卓球王国2021年12月号より>
ブルースポンジでお馴染みのドニックの看板ラバー『ブルーストーム』シリーズ。その中でも頂点に立つ『ブルーストームPRO』、同『PRO AM』が9月に新登場となった。シリーズのアイテム数が多い中での新製品ということで、「そんなに違うの?」「何が違うの?」という疑問を持つ人も多いだろう。しかし、ドニックジャパンの回答は明確。「完全にランクが上のラバー」とのことだ。
名前に『PRO』を冠し、価格も他のシリーズの実売5千円前後から3千円ほどアップ。他社からも高価格帯のトップ仕様ラバーの発売が相次いでいるが、『ブルーストームPRO』もその一環だ。
「正直、従来シリーズとはほぼ別物です。シートが強くなって回転とスピードがアップし、より上に飛ぶようになった。上級者は水平スイングで沈み込むようなドライブが打てます。技術は求められますが、技術に自信があるなら、パフォーマンスをさらに高めることができるラバーです」。そう語るのはドニックジャパン・瀧澤光功さん。スポンジ硬度50度の『PRO』は全国大会クラス向き、中級者で全国を目指すレベルなら47・5度の『PRO AM』から試したほうが良いという。
全国にはほど遠い、中級者の中の中級者たる卓球王国編集部員が『PRO AM』を試打してみたところ、すでに己の技量を超えるほどのラバー性能を感じた。従来以上のシートの強さがあり、ボールを芯で捉えた時の走りは極上。打球感はガチガチに硬いほどではなく、技量があれば扱えそうだが、凡人にはオーバースペックというのも正直な感想。なお、インナー素材や木材などの球持ちが良いブレードのほうが、ラバーのハイポテンシャルを引き出しやすそうだ。
万人向きなラバーではないが、その名に偽りなくプロ仕様のこの『ブルーストームPRO』。トップを目指す覚悟があるなら、試すべき一枚だ。
●テンション系裏ソフトラバー
●¥8,580(税込)
●厚さ:MAX・2.0㎜
●イルマソフト㈱
スポーツトレーディング事業部
04・2936・4441
photo >> Yoshinori Eto
text >> Hiromoto Takabe
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