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Tリーグ

岸川聖也、Tリーグを語る

10月24日に両国国技館で開幕したTリーグは、28日までに各チームが3試合を戦った。スウェーデン、オーストリアとワールドツアー2大会を考慮し、次の開催は男子は11月16日からになる。
15歳でドイツに渡り、ドイツで10シーズンをプレーした岸川聖也は『T.T彩たま』の一員としてTリーグに参戦した。ブンデスリーグ、ドイツカップ、ヨーロッパチャンピオンズリーグを制した経験を持つ岸川にTリーグで3試合を終えた感想を聞いた。

ダブルスで2戦2勝の岸川(左)と黃鎮廷

 
「Tリーグの開幕戦という歴史的な舞台に立つことができたことは、長い卓球キャリアの中でも格別な思いがこみ上がりました。観客も大勢入りましたし、雰囲気もよかったですね。ただ、両国国技館での試合はあの1試合だけなので、次の名古屋からの試合が本来のTリーグの姿になってくると感じました。
開幕戦もそうでしたが、2戦目、3戦目も「絶対に勝たなければいけない」というプレッシャーがありました。ぼくたちだけではなく、どのチームも同じようにプレッシャーの中で戦っていると感じました。そうした良い意味でのプレッシャーを感じながらトップ選手と戦うことは、強くなるための条件だと思っているので、Tリーグの意義はとても大きいと思いました。
Tリーグは出場している選手のレベルが高いのも特徴です。ブンデスリーグはTリーグよりもチーム数が多いけど、本当に強いチームは2、3チームです。Tリーグは4チーム全てが強いので、初年度にしてヨーロッパのプロリーグのレベルを上回っていると思いました。
ぼくが若い時は、強くなるためにはドイツなどレベルの高い海外リーグに参戦するしか方法がありませんでしたが、Tリーグができたことで日本にいながら強くなることができる。これは若い選手にとっても素晴らしいことだと思います。
T.T彩たまには外国選手が3人いますが、彼らはTリーグで本気で戦っていました。日本のリーグで外国選手が本気になってくれることもうれしいですね。今までは逆だったわけですから。
ぼく個人としては、ダブルス2試合に出場して2勝。強い選手が多いので自分はシングルスよりもダブルスでの出番が多くなると想像できますが、ダブルスは第1マッチに行われて、そこで勝てるとチームが勢いに乗れるので重要だと感じています。ダブルスでもシングルスでもオーダーに名前が書かれた時は全力を出してチームに貢献していきたいですね」(岸川聖也)

多国籍なメンバーながら雰囲気の良さもT.T彩たまの魅力だ

 

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