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欧州リポート

張本ら日本選手もエントリーのECLが9月7日に開幕。主要クラブのラインナップをチェック

 9月7日より2022-2023シーズンのヨーロッパチャンピオンズリーグ(ECL)が開幕。今シーズンは24チームが参戦してタイトルが争われる。まず、9月7日から始まる第1ステージではランキング付けされた出場24チーム(「なぜこのチームがこの順位?」と毎回思うのだが)から下位16チームが登場。4グループに分かれてのリーグ戦で第2ステージ進出チームを決定する。

 昨シーズンはプレーオフ準決勝第1戦が行われた後に、ETTU(ヨーロッパ卓球連合)がロシアのウクライナへの侵攻を受けて、ロシアからの出場チームへの出場停止を決定。準決勝で対戦していたオレンブルク、UMMCが棄権となり、準決勝もう1試合で勝利して決勝へ進んだボルシア・デュッセルドルフが2連覇となった。

 今シーズンもロシアからの出場チームはなし。強豪のオレンブルクとUMMCに所属していた選手たちも他国のチームへ移籍し、陣容にも変化が見られる。開幕に先立ち、第2ステージから登場する上位8チームを含めた上位16チームの主な登録メンバーを紹介していく。

 

【ボルシア・デュッセルドルフ(ドイツ)/第1シード】

アチャンタ(インド)、ボル(ドイツ)、シェルベリ(スウェーデン)、チウ・ダン(ドイツ)、シュトゥンパー(ドイツ)

 

【ザールブリュッケン(ドイツ)/第2シード】

フランチスカ(ドイツ)、ヨルジッチ(スロベニア)、ニュイティンク(ベルギー)、ポランスキー(チェコ)、タッカル(インド)、神巧也(日本)、小林広夢(日本)

 

【エンヌボン(フランス)/第3シード】

荘智淵(チャイニーズタイペイ)、クリサン(ルーマニア)、K.カールソン(スウェーデン)、スゴウロポウロス(ギリシャ)、リンド(デンマーク)

 

【スポルティング(ポルトガル)/第4シード】

カルバリョ(ポルトガル)、ディオゴ・チェン(ポルトガル)、シルバ(ポルトガル)

 

【ダートム・ボゴリア(ポーランド)/第5シード】

安宰賢(韓国)、バドフスキー(ポーランド)、ギオニス(ギリシャ)、篠塚大登(日本)

 

【ロスキレ(デンマーク)/第6シード】

ベンツェン(デンマーク)、ルンクィスト(スウェーデン)、メイス(デンマーク)

 

【ジャウドヴォ(ポーランド)/第7シード】

ディヤス(ポーランド)、グルーツ(デンマーク)、レワンドフスキー(ポーランド)、小西海偉(日本)、木造勇人(日本)

 

【フェルベルマイヤー・ヴェルス(オーストリア)/第8シード】

朴康賢(韓国)、エチェキ(ハンガリー)、レベンコ(オーストリア)、モンテイロ(ポルトガル)、笠原弘光(日本)

 

【アプアニア・カッラーラ(イタリア)/第9シード】

ボボチーカ(イタリア)、ピスチェイ(スロバキア)、スカチコフ(ロシア)

 

【ウィーナー・ノイシュタッド(オーストリア)/第10シード】

コジッチ(クロアチア)、ウェッツェル(ドイツ)、バン(クロアチア)、松平賢ニ(日本)

 

【ポントワーズ(フランス)/第11シード】

フロール(フランス)、趙勝敏(韓国)、フレイタス(ポルトガル)、ルベッソン(フランス)

 

【ボルヘス・ヴァイ(スペイン)/第12シード】

ブロッド(スウェーデン)、デュラン(スペイン)、マシップ(スペイン)

 

【ノイ・ウルム(ドイツ)/第13シード】

モーレゴード(スウェーデン)、張本智和(日本)、オフチャロフ(ドイツ)、林昀儒(チャイニーズタイペイ)、ツムデンコ(ウクライナ)

 

【トップスピン・メッシーナ(イタリア)/第14シード】

ムッティ(イタリア)、レッチ-ダルドッソ(イタリア)、カルトゥッチオ(イタリア)

 

【エルニーニョ・プラハ(チェコ)/第15シード】

コネツニー(チェコ)、ゼリンカ(スロバキア)、ウラブリク(チェコ)

 

【ミュールハウゼン(ドイツ)/第16シード】

ベルトラン(フランス)、Da.ハベソーン(オーストリア)、イオネスク(ルーマニア)、メンゲル(ドイツ)

 

 

 オレンブルク、UMMCというロシア勢が参戦しない今大会、優勝戦線をリードするのはドイツ・ブンデスリーガ勢。昨シーズン優勝のボルシア・デュッセルドルフ、準決勝まで勝ち進んだザールブリュッケンに加え、超大型補強のノイ・ウルムが台風の目となることは間違いない。ノイ・ウルムはモーレゴード、張本、オフチャロフ、林昀儒というビッグネームを一気に獲得し、まさに昨シーズンから「刷新」した陣容でECLに乗り込むが、初優勝をつかみ獲れるか。

 フランス・プロA勢も上位候補。過去に2度ECLを制したポントワーズは当時の優勝メンバーであるフレイタスがオレンブルクから復帰。元ヨーロッパ王者のルベッソンに趙勝敏とのサウスポー3人衆は強力だ。エンヌボンもポントワーズでECL制覇を経験したK.カールソン、まだまだ強いベテランの荘智淵が加入。ドイツ・ブンデスリーガを経てフランス・プロAでプレーするスゴウロポウロス、リンドという若手2人の成長にも期待できる。

 また、ポーランド・スーパーリーグ勢もメンバー的に面白い。ダートム・ボゴリアは2019年世界選手権3位の安宰賢が加わり、日本からは篠塚もメンバーとして登録。ジャウドヴォも昨年の世界選手権で張本を破ったディヤスに、UMMCでプレーしていたグルーツが加入。ダートム・ボゴリア在籍時にECLで大活躍を見せた小西も再びECLの舞台での大暴れに期待したい。

昨シーズンの模様(写真提供:ETTU)

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