全日本実業団選手権は全日程が終了。男女の準決勝・決勝が行われ、男子は協和キリン(東京)、女子はデンソー(静岡)が頂点に立った。まず、男子準決勝・決勝の記録は下記のとおり
●男子準決勝
関西卓球アカデミー(大阪) 2-3 協和キリン(東京)
◯姜東秀 3-2 松平
◯木造 3-1 田原
坂根/木造 0-2 渡辺/宇田◯
吉田 0-3 宇田◯
坂根 0-3 宮川◯
日の出医療福祉グループ(兵庫) 1-3 ファースト(千葉)
松下 2-3 松平◯
五十嵐 1-3 小林◯
◯英田/松下 2-0 高木和/小林
英田 1-3 高木和◯
●男子決勝
協和キリン(東京) 3-2 ファースト(千葉)
田原 2-3 松平健◯
◯松平賢 3-2 小林
◯渡辺/宇田 2-0 高木和/小林
宮川 2-3 高木和◯
◯宇田 3-0 神
協和キリンは、準々決勝まで安定した勝ち上がりを見せていたが、準決勝の関西卓球アカデミー戦は1番で松平がカットの姜東秀に惜敗。2番では田原が木造に敗れ、0−2と窮地に追い込まれた協和キリン。しかし、3番で渡辺/宇田が快勝を収めて流れを引き寄せると、4番の宇田、5番の宮川がそれぞれ3-0で完勝。協和キリンが逆転勝利で決勝へと勝ち進んだ。
流れを完全に断ち切った協和キリンの渡辺(右)/宇田のダブルス
決勝は、準決勝で日の出医療福祉グループを退けたファーストと対戦。前半は松平健太・賢二兄弟がそれぞれ1点ずつ奪い合い1-1。3番では渡辺/宇田がダブルス巧者ぶりを見せつけて2-0で勝利すると、2台進行で行われた男子は宇田がスピード感あふれる攻撃でテンポ良く得点を重ね3-0 で神に完勝。4番より先に終わった5番の宇田が、チームの優勝を決める勝利を挙げた。4番では宮川が高木和に最後まで食い下がったが力及ばず。対戦成績は3−2となったが、、協和キリンが試合をものにし、8年ぶり14回目の優勝を果たした。
前半で小林との激闘を制した松平。「少しでもみんなに楽をさせたかった。試行錯誤しながら糸口を見つければ勝てるというのはあったので、我慢できたかな」(松平)
優勝をきめた5番の宇田は、ベンチで松平と歓喜の抱擁
優勝した協和キリン。ベンチに向かって最高の笑顔を見せた
ファーストは高木和、松平、神というベテラン勢の奮闘に加え、今年からチームに加わった左腕・小林が単複で勝ち星を重ね、2年連続の決勝進出と強さを見せた。特に高木和は準決勝の日の出医療福祉グループ戦でオールラウンダーの英田を苦しみながらも下し、決勝では、すでにチームの勝敗が確定していながらも気を抜くことなく、宮川との打ち合いを制した。協和キリンの松平監督兼選手にも「(高木和)卓さんの試合はすばらしかったですよね。(勝負が)決まっているのにああいうことができる。他の若い選手にも見習ってほしいですね」と言わしめた。
大会を通してさすがのプレーを見せた高木和。決勝でも最後に勝利し、役目を全うした
準優勝のファースト
3位の関西卓球アカデミー。協和キリン戦は2-0リードと勝機も十分にあっただけに悔しさも残るが、前回王者のリコーを破るなど存在感を放った
今大会がデビュー戦となった日の出医療福祉グループは3位でフィニッシュ。粒揃いの布陣で準決勝のファースト戦ではどの試合も最後まで競り合うなど、今後に繋がる戦いぶりを見せた
大会の詳細は、卓球王国7月発売号で掲載いたします。お楽しみに☆
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