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Tリーグ

【ノジマTリーグ女子ファイナル】4時間に及ぶ大激闘。KA神奈川が日本生命をVMで破り、2連覇達成!

3月28日、東京・代々木第二体育館で「ノジマTリーグ 2025-2026シーズン プレーオフ 女子ファイナル」が行われた。レギュラーシーズンを1位で突破した日本生命レッドエルフと、同2位からセミファイナルで日本ペイントマレッツを3-0で下した木下アビエル神奈川(KA神奈川)が激突。試合はビクトリーマッチ(VM)までもつれる大接戦の末、KA神奈川が勝利し、初の2連覇を達成した。

 

【女子ファイナル】
日本生命レッドエルフ(RS1位) 2-3 木下アビエル神奈川(RS2位)
上澤杏音/笹尾明日香 18、−8、−8 長﨑美柚/張本美和◯
早田ひな 7、−8、−7、7、−8 張本美和◯
◯赤江夏星 9、−10、7、8 鄭怡静
◯面手凛 −6、−3、8、9、16 平野美宇
早田ひな −9 平野美宇◯

 

試合後、日本生命の村上恭和監督は「ジェットコースターのような試合だった」と総括した。その言葉どおり、女子ファイナルは流れが目まぐるしく入れ替わる激戦となった。

 

第1マッチのダブルスでは、レギュラーシーズン10勝の実績を持つ日本生命の上澤杏音/笹尾明日香に対し、KA神奈川は今季初起用となった全日本優勝ペアの長﨑美柚/張本美和を起用した。

1ゲーム目から激しいラリーの応酬となり、ジュースにもつれ込む接戦を日本生命ペアが先取。しかし、2ゲーム目以降は、回転量のあるドライブで主導権を握った長﨑/張本ペアが巻き返し、KA神奈川が先制点を挙げる。

先制点をもたらした長﨑(左)/張本

敗れた上澤(左)/笹尾。「実力は発揮した。相手が一枚上手だった」と村上監督

続く第2マッチは、早田ひなと張本美和による「エース対決」。早田が鋭いバックハンドで先行するも、張本が強烈なフォアドライブで応戦し、2・3ゲーム目を連取する。

4ゲーム目は早田が意地を見せて最終ゲームに持ち込んだが、最終ゲームは張本が出足で一気に突き放し、競り合いを制した。張本は試合後、「難しい壁と戦っている感じだった」と、早田の強さを認めた。

早田とのエース対決を制した張本。「前半に2得点できて、チームに貢献できてうれしい。ホッとしています」と試合後に語った

 

後がない日本生命は、第3マッチから反撃。「0-2で回ってくる想像はしていた」と、赤江夏星がコースを突いたドライブと緩急で主導権を握り、鄭怡静(チャイニーズタイペイ)との強打者対決に勝利。チームに流れを引き戻す。

パワーヒッター対決を制した赤江。気迫を見せた

 

第4マッチは面手凛と平野美宇の対戦。平野が序盤からサービス・レシーブで主導権を握り、2ゲームを連取。しかし面手も粘り強いラリーで応戦し、3・4ゲームを競り合いで奪って最終ゲームへ。

最終ゲームは9-6と平野がリードしたものの、面手が食らいつき、試合はジュースへ。16-16までもつれた激闘は、ミスの少なさでわずかに上回った面手が制し、日本生命が試合を振り出しに戻した。「平野選手はすごいトップの選手。勝てたことは自信になった」(面手)。

平野の強打を中陣から粘り強く打ち返した面手。大逆転勝利でVMへ繋いだ

迎えたVMは、早田ひなと第4マッチで悔しい逆転負けを喫した平野美宇による同級生対決に。試合直前まで涙を流していた平野だったが、「自分が負けたからVMに回った。最後は自分で責任を取るしかない」と母の言葉で気持ちを切り替え、序盤から積極的に攻めて6-1とリードを奪う。

しかし、早田も冷静に対応し、7-7に追いつくと8-9と逆転。平野がすぐに1点を奪い返して9-9。緊張感が高まる中、平野は早田のロングサービスを渾身のバックドライブで振り抜くと、そのまま連続得点で勝利を手繰り寄せた。

「2失点」の重圧を乗り越えた平野が、チームに勝利をもたらした

プレッシャーから解放され、ベンチに戻ると涙が溢れた平野

試合後、王子嘉樹監督は「短時間での切り替えが難しい中、よく勝ってくれた」と、平野の勝負強さを称えた。「思ったより苦しい試合だった。本当は3-0、3−1で勝つことを想定していた。VMで勝つことができてホッとしました」(王子監督)。

2連覇&3度目のプレーオフ優勝を果たしたKA神奈川

単複2点取りと大活躍を見せた張本が、2季連続となるMVP受賞

一方、第1マッチのダブルスから最後まで粘り強く戦い抜いた日本生命も見事だった。頂点には届かなかったものの、第3マッチでは赤江が気迫あふれるプレーで流れを引き寄せ、第4マッチでは面手が幾度もマッチポイントを握られながらも諦めないプレーで大逆転勝利。チームとしての底力を存分に示した。

「ジェットコースターのような試合だった。今は落ちたばかりだが、ここから上がっていくだけだと選手たちに伝えた」と村上監督。惜しくも起用には応えられなかったエースの早田は、「負けたからこそ得られることはある。これが無駄にならないように、一日一日を大切にしていきたい」と前を向いた。

アドバイスを受ける早田(右)。敗戦を糧に、さらなる成長を誓った

試合時間は4時間に及び、まさにファイナルにふさわしい激闘だった。

 

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