男子シングルス2回戦、世界ランキング31位のアルナ(ナイジェリア)が、同13位のドゥダ(ドイツ)と対戦。昨年11月のWTTファイナルズ福岡では、当時世界ランキング4位のF.ルブラン(フランス)を破ってベスト8に入ったドゥダ。遅咲きながら、世界ランキングではドイツ男子の2番手につけている。
試合は華々しい打撃戦。台から少しでも出るボールはループドライブで狙い、両ハンドのカウンターを見舞うドゥダと、フォアの剛腕ドライブにバックのカウンターパンチを交えて応戦するアルナ。次にテーブル1で行われる王楚欽の試合を待つ「王楚欽ガール」たちも、思わず声をあげるほどの熱戦となる。
直線的に相手コートに突き刺さる、アルナのパワードライブは健在
台から少しでも出たボールは、すかさず狙い打つドゥダ
互いに2ゲームずつ取り合い、迎えた5ゲーム目。ドゥダが10-8でゲームポイントを奪うも、アルナが4点連取で逆転。大きく吠える。この5ゲーム目が勝負の分かれ目となり、6ゲーム目も競り合いながら、最後は11-9でアルナが勝利。その瞬間、大きくジャンプしたあと、VIP席に陣取ったナイジェリア応援団に駆け寄って歓喜を爆発させたアルナ。ドゥダはベンチでがっくりと肩を落とした。
世界ランキングでは格上のドゥダを破り、歓喜のアルナ
ドゥダはがっくりと肩を落とした
今年8月で37歳になるアルナ。日本選手団で最年長、松平賢二よりも1歳年上になる。ベスト8に躍進して世界を驚かせた、2016年リオ五輪の頃に比べるとさすがに運動量は落ちたが、勝負どころでは相手の連打を上回る驚異的なカウンターを見せる。
バックのミート打ちのカウンターも強力
シューズもカッコいいアルナ。速く動けそうですね
2021年の世界卓球ヒューストン大会ではベスト8に入ったアルナだが、前回のダーバン(南アフリカ)大会では2回戦でロブレス(スペイン)に惜敗。84年ぶりのアフリカ開催の大会で上位に進めなかった。改めて健在ぶりをアピールしたナイジェリアの「グリーンモンスター」、4回戦の対戦相手はカルデラノ(ブラジル)とゲラシメンコ(カザフスタン)の勝者。どちらが上がってきても楽しみな対戦だ。
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