昨日、4月14日に行われた男女ナショナルチームの公開練習。女子はロンドン大会の代表メンバー5人が初めて揃い、練習に汗を流した。
迫力あるフォアドライブの引き合いで、男子顔負けのパワーボールを打ち込んでいたのは張本美和。中澤鋭・女子NT監督は「美和はいろいろな面で成長し、大人になった」と評する。「周りのことを考えられるようになり、試合でも戦術などをしっかり考えられるようになっている」(中澤監督)。
プレーのスケールがアップする中、2月のシンガポールスマッシュで股関節、チャンピオンズ史上最年少で優勝した3月のWTTチャンピオンズ重慶では足に痛みが出ていたという。過密スケジュールの中、故障を防ぐためにもトレーニングにも積極的に取り組んでいる。

ドライブの回転量は日本女子でも随一。張本美和はさらにパワーを増している
●張本美和のコメント
「最近はウエイトトレーニングにも積極的に取り組んでいます。しっかり体の土台を作らないと体に負担がかかり、痛みが出てしまうので、下半身をしっかり作りたい。(バーベルをかついでの)スクワットでもできるだけ重いものを持てるように、昨日は42.5キロでやりましたが、目標は60キロくらいです。週に2回はウエイトトレーニングをやっています。
今大会は金メダルしか目指していないですね。前回決勝は忘れられない貴重な経験になったけど、それを生かさないといけないし、二度と繰り返したくない。前回はまだ試合前の心構えのところで、『なんで(出るのが)私だったんだろう』『他の選手でも』と、ネガティブな気持ちになっていた部分がある。今大会はどの試合でも腹をくくって試合をしたい。今は中国以外のチームも強いし、どこのチームに勝ちたいというより、ただただ目の前のチームに勝ちたいです」

ボールを打っている時は集中、そして練習の合間は笑みがこぼれる張本美和。後ろは父・宇さん
今回が3回目の世界団体出場となる長﨑美柚も、WTTチャンピオンズ重慶で練習中に左足首を捻挫し、試合も棄権。Tリーグのプレーオフファイナルの3日前から練習を再開できたというが、これから2週間かけてさらに状態を高めていく。
●長﨑美柚のコメント
「今の日本女子チームはレベルが高いし、その中で5人に選ばれたのはうれしい。ただ、自分でしっかり出場権を取れたわけではないので、選んでくれた方に残念な思いをさせないようにしっかり結果を出したい。
私はサービスから3球目、レシーブから4球目での強さが自分の特長だけど、高いレベルの試合になると後半で次第に慣れられてしまう。そこでラリーでもしっかり点を取れる『ラリー力』という課題をもっと強化したい。最近の大会は中国からファンがたくさん来るので、中国選手とやるとどこでもアウェーになるけれど、団体戦なので5人で団結して叩けば、どんな雰囲気の中でも戦っていけると思います」

傷めていた左足首の状態も良くなり、持ち前のパワーボールを打ち込んでいた長﨑

「選んでくれた方に残念な思いをさせたくない」という言葉に、日本代表としての責任感を感じさせた
今大会、日本女子の「ジョーカー(切り札)」としての活躍が期待されるカットの橋本帆乃香。橋本も昨年末にトレーニング中に右肩を傷めたが、現在では「気にせずにプレーできるところまで回復してきている」という。
中澤監督は「カットに強い国もあれば、苦手な国もあるので、それをしっかり判断して使いたい」と語るが、対戦国にとって橋本の存在は「悩みの種」になるだろう。橋本の存在を常に意識しながら、オーダーを考えていく必要があるからだ。橋本自身も「自分が出るにしても出ないにしても、相手はオーダーが絞りにくくなるし、対策練習が増えると思う」と語っている。

世界団体は初出場の橋本帆乃香、日本女子の切り札となるか
●橋本帆乃香のコメント
「女子ワールドカップが終わってから急きょ、WTTコンテンダー太原にも行けることになり、一昨日帰国したばかりです。私は今大会ではチーム最年長ですが、世界団体出場は初めて。まとめる役割をしながらも、試合では挑戦する気持ちで戦いたい。精神安定剤じゃないですけど、メンバーの緊張をやらわげることができたらなと思います。
技術面では、これまで攻撃にフォーカスしようとしていたけど、ツッツキの変化とか、両面の細かい変化の差とか、細かい変化にも取り組んで調整しています。卓球はオフシーズンがなく、常に試合が続く中、現状維持では勝てない。常に進化し続ける気持ちで日頃から取り組んでいます」

チーム最年長ながら、「選手としては挑戦者」という言葉に強い意志を感じた
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