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世界卓球2026

拍手もまばらな王楚欽、疲労の色が濃い王皓監督。中国のベンチに感じた異変

今大会、中国男子の王皓監督は、大会序盤から疲労の色が濃い。試合前の練習会場では、コーチ陣と談笑するでもなく、ひとり離れて選手の練習を見つめていたが、相当な重圧を感じているのではないか。

男子ステージ1Aの第2戦、エース王楚欽を外して韓国戦に臨み、1ー3で敗れた中国。スウェーデンとの伝説の決勝に敗れた2000年クアラルンプール大会以来、中国男子が世界卓球で喫した26年ぶりの敗戦だ。

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これまでも中国は、予選リーグでは4番手や5番手の選手を使い、手堅く勝利を収めてきた。エースの張禹珍を外し、2番手の安宰賢を3番に下げた韓国は、これまでなら問題なく勝利できていた相手だ。

3番に起用された周啓豪。台上での積極性を欠いた

これまで「ベテラン・主力・若手」の「老・中・青」のバランスを保ち、確実に世代交代を進めてきた中国。しかし、前回の釜山大会での代表5人の平均年齢は28.2歳。23歳の王楚欽はいたが、メンバーが「老」と「中」に偏っていた。

そしてチームからは馬龍が去り、林高遠が去った。パリ五輪金メダリストの樊振東の離脱は、中国としては痛手だったかもしれないが、本来なら「お役御免」に近い年齢。オリンピックでの経験重視の選手選考が、世代交代の遅れにつながる傾向が、しばらく前からあった。

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韓国戦では後輩に声援や拍手を送るでもなく、憮然とした表情で試合を見つめていた王楚欽。4番の林詩棟に対し、人差し指で頭を叩いて「頭を使え」というジェスチャーを何度も見せていた。相手のボールを利用しようとせず、バックに来たボールを強引にカウンターで打ち返すプレーは、何とも歯がゆいものに見えたのだろう。

中国がステージ1Aで第1シードを確保できない場合、男子団体は混沌とした戦況に陥る。最終戦のスウェーデン戦のオーダー、そして選手のプレーに注目だ。

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