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東京五輪卓球

男子単、張本に試練のドロー。4回戦でピッチフォードと当たるか

5種目のドローの最後に行われたのが、男子シングルスのドロー。第1シードの樊振東(中国)が「1」、第2シードの馬龍(中国)が「16」に入った後、まず第3〜16シードのドローを実施。第3シードの張本智和は「8」に入り、準決勝で樊振東と当たる組み合わせになった。続いて下位のドローも行われ、男子シングルスは65名がエントリーしているため、予選ラウンドはクマル(アメリカ)対エンクバト(モンゴル)の1試合のみとなる。

練習では「ここまで仕上げてくるか?」というほどの好調ぶりを見せつける張本

ただし、樊振東と相まみえるまでの道のりは、まさに「茨の道」。まず張本の下に入り、3回戦での対戦が予想されるのはグナナセカラン(インド)。カウンターのうまい試合巧者で、19年アジア選手権の団体戦では張本を破った実績も持つ。
さらに4回戦で当たる組み合わせになったのはピッチフォード(イングランド)。過去の国際大会での戦績は1勝3敗で、2019年に同じ東京体育館で行われたJA全農ITTFチームワールドカップでも2−3で敗れた危険なスナイパーが、ここに入ってきた。ただし、唯一の7ゲームズマッチの対戦である2019年の中国オープンでは、張本が4−0で完勝している。

ナイスガイ、ピッチフォードは4回戦で張本との大一番?

そして準々決勝に進めば、対戦するのはアルナ(ナイジェリア)と林昀儒(チャイニーズタイペイ)の勝者。林昀儒が勝ち上がれば、互角の大勝負になりそうだ。

しかし、敢えて言わせてもらえば、ドローに恵まれ、スルスルと勝ち上がるというのは張本らしくない。強豪を次々に連破し、記録にも記憶にも残る大活躍を見せてこそ、張本智和。このドローはむしろ彼の闘争心を掻き立てるはずだ。東京体育館のメインコートで、人差し指を高々と突き上げる姿が見たい。

一方、丹羽孝希は4回戦でオフチャロフ(ドイツ)と当たるドロー。対戦成績では分が悪いが、17年世界選手権個人戦では、素晴らしい打撃戦の末に勝利した相手。好ゲームが期待できそうだ。そこを勝ち上がれば、準々決勝でカルデラノ(ブラジル)と張禹珍(韓国)の勝者と当たる。初戦の3回戦で対戦するのは、ナックルチョッパーのワン・ヤン(スロバキア)になりそうだ。

確実に調子を上げている丹羽。やはり五輪にはしっかり合わせてきた

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