T.T彩たま |
3–1 |
岡山リベッツ |
4勝7敗 |
4勝6敗 |
1 |
◯ |
黄鎮廷 |
8-11 |
11-6 |
11-8 |
|
|
上田仁 |
|
|
高木和卓 |
|
|
森薗政崇 |
2 |
|
戸上隼輔 |
5-11 |
14-12 |
6-11 |
4-11 |
|
吉田雅己 |
◯ |
3 |
◯ |
黃鎮廷 |
9-11 |
11-7 |
9-11 |
11-9 |
11-8 |
吉村和弘 |
|
4 |
◯ |
平野友樹 |
11-4 |
11-7 |
11-9 |
|
|
上田仁 |
|
5 |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
現在、勝ち点12で4位。
T.T彩たまが負けられないホームマッチで、岡山リベッツを迎える。
会場は埼玉県春日部市にある「ウイング・ハット春日部」だ。T.T彩たまは9月26日にこの春日部市と連携協力の調停を交わしている。これは卓球を中心としたスポーツ推進の協力が主になり、今回のホームマッチはその第一歩と言えるだろう。
始球式には石川市長が登場し、おしくも打球はネットに突き刺さってしまったが、見事なスイングを見せた。
石川市長、始球式に登場
T.T彩たまはエースの鄭栄植が不在。同じく岡山リベッツも李尚洙、林鐘勲が不在。これは韓国での国内試合があるために仕方がないことだが、戦力ダウンは否めない。
そしてT.T彩たま側は吉村真晴も発熱で戦線を離れてしまった。
そこでT.T彩たまはインターハイチャンピオンであり、世界ジュニア代表の戸上隼輔、そしてまだまだ日本リーグで高い勝率を誇る高木和卓をオーダー。新風を吹き込んで勝利を狙いたい。
先鋒のダブルスは岡山リベッツが1ゲーム目からタイムアウトを使う徹底ぶり。ミスなく、そして大胆に攻める上田/森薗は、さすがにダブルスマスターのふたりだ。
黃鎮廷/高木和も初ペアだが、動きは悪くはない。1ゲーム目の序盤こそぎこちない動きだったが、1ゲーム目の終盤、そして2ゲーム目はお互いの長所である攻めの手数を増やしていった。最終ゲームは8-7とリードされ、坂本監督がタイムアウト。
そこからの作戦はやはり攻めの徹底だろう。初陣を飾り、高木和は大きなガッツポーズ。
初起用に応えた高木和
第2マッチは、こちらも初オーダーされた戸上が登場。
応援団からの「シュンちゃん!」コールで乗りたいところだが、試合巧者の吉田の緩急にタイミングが合わず。特に吉田の薄く当てたループドライブに苦戦し、狙い球を絞っていけない。
打てないなら、打てるボールにすれば良い。ストップ、ツッツキでのレシーブから一転し、チキータでのスピード勝負に持ち込んだ戸上。吉田はなんとか展開を戻そうと2ゲーム目の7-7時に、投げ上げYGサービスを初めて出したが、それをも戸上はチキータでぶち抜いた。
戸上の打球は切れ味バツグン
ここから乗っていくか戸上!と会場が盛り上がったが、吉田がそれをさせない。緩急の中に、強打の突風を吹かせる吉田の卓球。引き出しの多さで戸上のミスを誘った。
噛みしめるような握りこぶしで吉田が勝利し、岡山リベッツが試合をタイに戻した。
「すごく緊張しました」と試合後の戸上。「今までの試合とは違った緊張で、いいプレーができなかった。心残りです」と悔しさをにじませたが、坂本監督は「選考会で見て、トップに勝てるポテンシャルを持っている。戸上は若いから経験とかで出したんわけじゃなくて、戸上で取りに行くと思って出した。今日は負けたが、これからも使っていきたい」と期待を寄せた。
吉田がいぶし銀のプレーで勝利
第3マッチは世界選手権選考会予選を1位抜けした吉村和弘が調子を継続し、黃鎮廷と好勝負を演じ、一番見応えがあるゲームとなった。一発の威力なら、吉村のほうが上だろう。ただ、ミスが続くと崩れてしまうリスクもある。逆に言えば、黃鎮廷は爆発力はないが、安定している。入らない時でも何とか踏ん張って、入る打法を選択できるのも強みだ。Tリーグではなかなか勝てていない黃鎮廷だが、今日の1勝は値千金。よくこらえたと言って良い一戦だった。
ワールドクラスの打球を操る吉村だがミスも目立った
Tリーグではなかなか勝てずに苦しんだ黃鎮廷。今日の試合は粘り勝ち
ホームのT.T彩たまが2-1と王手をかけ、第4マッチはこちらも選考会から好調な平野が躍動。
1ゲーム目を速攻で取ると、2ゲーム目も足を使った連続強打で畳み掛ける。上田が盛り返しが始まる後半の接戦でもロングサービスと、3球目速攻で完勝した。
「今日は我慢できた。いつもはぼくが攻め攻めで上田さんのカウンターをもらうが、今日はバックで伸ばしたり、ブロックして、そこから打っていった。最近、バックを練習していて、選考会くらいから感覚をつかんできた。今日もかなりバックが好調でした」(平野)
好調・平野、素晴らしい試合で決勝点をあげた
約1カ月ぶりの勝利、しかもホームマッチでの勝利は格別で、坂本監督の声も弾んだ。
「わざわざ足を運んでいただき、ファンの方々、スポンサーの方々、本当にありがとうございました。明日も頑張り、次の岡山でも勝って、いい年末を迎えたい」(坂本)
好調の平野については「もともと彼は強いが、圧倒的に経験が足りなかった。海外の試合に出られるチャンスもなくて、強い選手、海外の選手とTリーグでやることで、トップのボールに慣れてきたし、緊張もしなくなった。Tリーグが彼を強くしましたよ」(坂本)とコメント。
明日は木下マイスター東京を迎え撃つ。強敵相手にホームで連勝できるか?