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東京五輪卓球

日本女子、3大会連続のメダル確定! 香港も完封し、いざ決勝へ

 女子準決勝に挑んだ日本、香港を相手に今日もストレートで勝利を収め、3大会連続のメダルを確定させた。

 

●女子準決勝

【日本 3-0 香港】

○石川/平野 7、2、8 蘇慧音/李皓晴

○伊藤 9、-9、1、7 杜凱琹

○平野 10、7、3 李皓晴

 

 初の団体ベスト4進出を果たした香港に対し、日本は今日も石川佳純/平野美宇のダブルスが好スタート。1本目の得点から声を出し、丁寧な台上から先手を奪って攻めていく。1ゲーム目は連続得点でリードを広げ、終盤にややもたついたが10-7でのタイムアウト後に石川がフリックでレシーブエースを奪い、日本がゲームを先行する。2ゲーム目も日本は2-1から7-1、7-2から11-2と連続得点でゲームを連取。プレーに迷いを感じる香港ペアに対して、最後まで積極的にプレーした日本ペアが3ゲーム目も奪い、最高の形で準決勝のスタートを切った。

平野/石川ペア、香港ペアにストレート勝ち

 石川/平野はこれで3試合連続でのストレート勝ち。サービス・レシーブからの3・4球目からコース取り、スムーズな連続攻撃、場面ごとの戦術転換までお互いの考えが共有されており、試合を重ねるごとに強さを増している印象。阿吽の呼吸と呼べる域までのコンビネーションを見せている。

 続く2番のエース対決は伊藤美誠と杜凱琹。昨日のルーマニア戦では2得点の杜凱琹に対して、伊藤が第1ゲームを奪う。終盤まで競り合って9-9となるも杜凱琹のロングサービスにすばやく反応し、バックで回り込んでミドルへスマッシュで得点、10-9ではYGサービスをチキータで処理してポイントを奪うなど、レシーブが冴えた。2ゲーム目はトスの高さを変えながらサービスを出す中でのミスもあり、杜凱琹にゲームを取り返されたが、3ゲーム目からは伊藤が圧巻のプレー。サービスのコントロールが安定し、レシーブでの読みも戻ってきた伊藤が1-1から10本連取で再びゲームをリードする。第4ゲームは途中苦しむ場面もあった杜凱琹のフォア前とバック深くへのサービスの組み合わせにも対応。序盤で大きくリードを広げて逃げ切り、3-1でエース対決を制した。

要所でサービスを効かせ、3球目攻撃を決めた伊藤。勝負師の勘を見せた

 杜凱琹の鉄壁の両ハンドをどう崩すか注目だったが、ゲームカウント1-1となった3ゲーム目からは完璧に攻略。打球点の早い連打で押すこともあれば、打ち合いでの得点もあり、ミドルをうまく使っての得点、早いタイミングでフォアを連続して突いての得点、さらに前に落とすブロックを使っての緩急による得点など、引き出しの多さと予測できないコース取りで杜凱琹を翻弄。今大会2つ目の金メダル獲得へ向け、日本のエースが凄みを見せた。

バックの安定性はずば抜けている杜凱琹だが、伊藤の想定外のプレーに屈した

 伊藤の勝利で大きく決勝へ前進した日本、最後は今日も平野が締める。第1ゲームは要所要所でサービスによる得点を奪い、終盤に追い上げられたが10-10からも強気の攻めで2本連取。2ゲーム目は序盤からバックドライブが火を噴き連続得点を奪って2-0。3ゲーム目、平野の攻撃はさらに加速し、3-0とリード。ここで李皓晴がタイムアウトも勢いは止まらず、怒濤の高速連打で9-0までリードを広げて勝負あり。

 パワーを増した連打の迫力だけでなく、攻めの速さの中にも細かなコース取りの意識が感じられる今大会の平野のプレー。ストップなどの台上技術、戦術面でも進境が見られる。昨日のチャイニーズタイペイ戦後、「“ハリケーン”と称されたプレーが戻ってきた」と記したが、「進化した」と言うほうが正しいのかもしれない。苦しんでつかんだ五輪の舞台、逃げ出したいほど味わった苦しさを吹き飛ばす強風を決勝でも巻き起こしてほしい。

勝利の瞬間にも、笑顔は少なめだった平野。ベンチで安堵の表情を見せた

 決勝進出を決めた平野をベンチも笑顔で迎えたが、そこに達成感や満足感はまったく感じられない。メダル確定はあくまで通過点、それは誰もがわかっている。悲願の金メダルをかけた決勝は8月5日19時30分よりスタートする。

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