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「みんなで五輪に良い形で送り出してあげよう」 前期日本リーグ優勝、昭和電工・内山監督コメント

 昨日終了した前期日本リーグ。女子1部は昭和電工マテリアルズが2010年前期大会以来2度目、日立化成から社名変更後は初となる優勝を飾った。今大会はゴールド選手の石川佳純(全農)がフル参戦。昭和電工マテリアルズ・内山敏彦監督の優勝後を掲載する。

昭和電工マテリアルズ・内山敏彦監督

 

●「オリンピックに良い形で送り出してあげよう」

 今大会は石川選手がオリンピックに出るということで、その応援のためにもみんなで頑張っていこうという気持ちで戦ったけど、最初の試合(サンリツに1-3で敗戦)はみんな固くなっていてダメだった。最初の試合に負けて、帰ってから「自分のためじゃなくて石川選手のために頑張ろうよ」という話をして、2日目からガラッとプレーが変わった。(最終戦は中国電力と勝敗で並んでいたが)あまり勝敗の話はしないで、「オリンピックに良い形で送り出してあげよう」という気持ちだった。だから優勝はみんな衝撃だったと思いますよ。石川選手が出てくれたおかげで優勝もプレゼントしてもらった。

チームの思いに応え、フル参戦で22期ぶりの優勝をもたらした石川

 

 (終盤の3試合で起用した平真由香と田口瑛美子のダブルスは)インターハイでもチャンピオンになっているし、大きい試合、土壇場で強いだろうと思って起用しました。2人のウマが合うというのかね、連係が良いですね。

平/田口は優勝のかかる第6、7戦で連勝

 

 鈴木(李茄・優秀選手賞)は良いものを持っていますけど、性格が良い子だから慎重に入れにいってしまう部分がある。いろんな人からそれを指摘されていて、今回も1試合目はそれが出ていた。でも2日目からは大きく変わりました。とにかく攻めたら強いんですよ。練習では思い切りできるから、とにかく強い。でも試合だと怖さがあって、それを出せない。だからオーダーでも石川選手とうまく組み合わせて力を出せるようにした。今回の結果で、また自信を持てるんじゃないかなと思います。

加入5年目の鈴木は石川とともに主軸として活躍

 

●6、7時間→3時間の時短練習がもたらした練習に対する意識の変化

 去年、昭和電工マテリアルズに社名が変わってからは初めての優勝。ホッとしました。新しい会社になって、従業員の方はぼくらのことをまだ知らないので、こうやって優勝の報告ができるのはうれしいこと。これからファンをたくさん増やしていけるなと思いますね。他の試合、全日本実業団なんかでは優勝しているけど、日本リーグではなぜか10年くらい優勝できなかった。この優勝で、またみんな頑張れるんじゃないかという気はします。

 練習はコロナ禍でもさせてもらっていましたが、遠征などはできないので、チーム内でしか練習はできない。そうすると毎日同じ相手と練習することになってマンネリ化してくる。いろんな工夫はするんですけど難しい部分も多い。そうするとだんだん集中力も落ちてくるので、練習時間を短くしました。それまで1日6、7時間練習していたのを半分、3時間くらいにした。練習時間を短くしたことで、本当に大事な部分だけ練習するようになった。今までは時間があるものだから、何でも練習しようとしていた。ただ、時間があるからやっているだけの練習になりがち。練習時間が少なければ「これが大事」という部分が見えてくるんでしょうね。不思議と選手が自分で考えるようになりました。練習時間の短縮も優勝の要因だと思います。

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