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全日本卓球2024

平野美宇の五輪代表内定。引き続き全日本は五輪3番手を決める対象大会なのか!?

国際競争力で選ぶのか、国内での実績で選ぶのか。
選考会という国内基準が五輪にどこまで通用するのか

 

昨日の全日本選手権で平野美宇(木下グループ)と伊藤美誠(スターツ)の、パリ五輪代表シングルス枠を巡る争いが終わり、本来の「日本の頂点」を決める大会に戻る。

しかし、実は昨日から「パリ五輪3番手」を巡る話が関係者の間では囁かれている。

男子では、現在五輪選考ポイントで篠塚大登(愛知工大)が3位で、田中佑汰(個人)が4位で僅差だ。しかし、本来選考ポイントは2名を決めるためのもので、3番手はダブルスや団体戦での活躍の期待度で決まる。

男子の3番手候補は現在、ダブルスを考えると、サウスポーの松島輝空(木下アカデミー)と篠塚が有力候補となっている。昨日その二人が直接対決をして篠塚が競り勝った。しかし、この試合は選考試合ではない。

世界ランキングは松島が33位、篠塚が79位で、世界チームランキング(もしくは大会直前の五輪用のランキング)、シード権を考えれば世界ランキング上位者のほうが有利となる。しかし、選考理由で「世界ランキング」という言葉は強化本部は使いにくいだろう。

なぜなら、」そもそも「世界ランキングはあてにならない」という理由で、2年前から選考会を始めたのが日本卓球協会なのだ。

表現を変え、「国際競争力」の高い選手を選ぶのか、それとも2年間の選考会の戦いぶりを評価するのか。難しい選択を迫られる。

女子は、早田ひな(日本生命)、平野美宇がシングルス枠に入り、3番手は伊藤美誠と張本美和(木下アカデミー)の争いと言われている。しかし、昨日会見で伊藤はこう語っている。

「私はずっと(五輪の)シングルスで優勝することを目標にしていて、シングルスで成し遂げたいと。団体戦に選出されても出るかどうかははっきり決まっていないですが、まずは落ち着いてどこまでやるかをしっかり考えたい。でも昔からの目標は良いところで終わるというのが一番。これで終われないという気持ちもすごくあるけど、終わりたいという気持ちもあります。でも良いところで終わりたいから、もうちょっと欲張って、もう少し頑張ります」 

この伊藤のコメントからは選出されたらオリンピックの団体に出るのか、出ないのか、その真意を読み取ることは難しい。

一方、張本はこの1年間の成長スピードは凄まじく、「強さでは早田と双璧」という見方をする関係者も多い。

2月5日、日本卓球協会はパリ五輪代表候補予定選手を発表する。

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