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東京五輪卓球

アフリカのネクストスターなど、注目選手を紹介!

男女シングルスの予選ラウンド、そして1回戦が行われた大会初日。男女シングルス1回戦の最終試合がスタートした時には、時計の針は22時15分を回っていた。オリンピックは比較的ゆったりしたタイムテーブルなので、これでも「30分遅れ」。国際大会の取材から1年半ほど遠ざかっていた編集部タロー、しかし今日ほど長く感じた1日はない。

しかし、混合ダブルス1回戦に出場したトップ選手や、男女シングルスに出場した世界の選手たちのプレーを間近で見られたのは、実に幸せな時間でもあった。特に男女シングルス1回戦は、大きな番狂わせはなかったものの、興味をそそられる選手が目白押し。その中から何人かご紹介します。

 

「後の先」の戦術を巧みに使いこなすディアウ

チョウ・チェユー(シンガポール/手前)戦は紙一重の勝負だった

まずはセネガルのイブラヒマ・ディアウ(上写真)。パワーでゴリ押しの卓球ではなく、YGサービスからの両ハンドや相手に打たせてからのカウンターなど、実にスマートなプレーを見せる。シンガポールの左腕チョウ・チェユーとの激戦に散ったが、近年のアフリカ勢の中でもプレーの完成度という点ではピカイチかもしれない。セネガルは公用語がフランス語で、このディアウもフランスリーグで腕を磨いた選手だ。

 

アメリカの左腕・クマルが2回戦進出の快挙

続いて、アメリカのニクヒル・クマル(上写真)。1試合だけ行われた男子シングルス予選ラウンドでモンゴルのエンクバトとの左腕対決を制し、決勝トーナメントへ。1回戦でミノ(エクアドル)に競り勝って、ベスト32に進出する大躍進だ。高い打球点からのカウンターを得意とし、用具は紅双喜製のラケットに両面キョウヒョウ。アメリカ国籍のインド系選手が中国系の用具で戦うという、実にダイバーシティ(多様性)な選手。中国系の用具は男女とも確実に増えてきている。

 

体幹の強さがあり、力強いスイングを見せるが、緩急もうまいパヴァデ

女子では、フランス期待の16歳、パヴァデ(上写真)のプレーにやはり興味を惹かれた。これまでにたびたび日本で強化練習を行い、東京選手権などにも出場している。女子シングルス1回戦でいきなり実力者のノスコワ(ROC※ロシア)に当たり、惜しくも敗れたが、フォアハンドの打球感覚が非常に優れている。北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)の欠場で出場権を得た女子団体が残っているので、まだひと暴れしたいところだ。

敗戦に落胆するパヴァデ。しかし、十分に爪あとは残した

 

レイ・ジェンファンのペン粒攻守に果敢に挑んだヴィヴァレッリ

もうひとり、女子シングルス1回戦に出場したヴィヴァレッリ(上写真/イタリア)。見るからに姉御肌なルックス。身体能力が高くて粘り強い、なんとなく日本人好みのプレーを見せる右シェークドライブ型。……しかし、相手が悪かった。オーストラリアの右ペン粒攻守、レイ・ジェンファン。「オープン大会でいきなりペン粒に当たってしまった」ケースのオリンピック版ですね。ヴィヴァレッリが28歳、レイ・ジェンファンが48歳で年の差は実に20歳。ヴィヴァレッリ、粘りのプレーも実らず。

レイ・ジェンファンの裏ソフト面のプッシュはめちゃくちゃ速い!

他にも面白い選手、いっぱいいます。今大会は撮影がメインですが、少しでも紹介できたらと思います!

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