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東京五輪卓球

伊藤美誠、シングルス初戦は曲者ユ・フを落ち着いて料理

昨晩、日本卓球界初の金メダルを獲得した伊藤美誠だが、早くもシングルスの戦いがスタートした。伊藤にとってのシングルス初戦(3回戦)の相手はポルトガルの42歳ユ・フ。中国からの帰化選手で、右ペンホルダー。片面のみを使うクラシックタイプだが、巧みな投げ上げサービス、鉄壁のバックショート、広角に打ち分けるフォアドライブ、そしてベテランらしい試合巧者ぶりを見せる“曲者(くせもの)”だ。2019年ヨーロッパ競技大会でも優勝。世界ランキング55位の数字以上の実力者だ。

序盤はユ・フの変化サービスに手こずり、またバックショートで振り回された伊藤。しかし初戦とは言え、昨日まで混合ダブルスで苦戦を乗り切ってきた伊藤に、緊張の様子や慌てる仕草は見られなかった。3ゲーム目からはサービスやペン独特の球質に対応、ロングサービスを活用しつつ完全に主導権を握り、ベテランを料理した。普段は打ち慣れていないペンホルダー選手のプレーへの対応力は流石だった。伊藤は今晩20:30から4回戦でサウェータブット(タイ)との対戦となる。

「(昨晩)金メダルをとってから、インタビューを受けている時に切り替えていたので、良い準備ができたし、しっかり休養できたわけではないが、気持ちは切り替えられた。結構元気で、これだけ練習してきたので体力はあるので自信はあります」(伊藤)

●女子シングルス3回戦
伊藤美誠 9、-5、5、4、5 ユ・フ(ポルトガル)

昨日の歓喜はもう過去のこと。高い集中力で戦った伊藤

足元をすくわれることなく4回戦へ

持ち前のテクニックを披露したユ・フだが、1ゲームを奪うに留まった

 

 

●男子シングルス3回戦
鄭栄植(韓国) -7、7、-8、-10、10、6、10 ギオニス(ギリシャ)
林昀儒(チャイニーズタイペイ) 5、-9、7、7、9 シェルべリ(スウェーデン)
樊振東(中国) 3、4、3、4 ルベッソン(フランス)
ツボイ(ブラジル) -13、9、6、-7、7、6 アルナ(ナイジェリア)
馬龍(中国) 7、-8、11、4、4 アチャンタ(インド)
カルデラノ(ブラジル) 11、7、-7、9、10 トキッチ(スロベニア)

男子トーナメント(7月27日セッション1終了時点)

まさに死闘。鄭栄植がギオニスにフルゲームジュースで勝利

次戦はボルと対戦する

成長著しいシェルベリは林昀儒に屈した

日系選手のツボイがアルナを撃破

リオ五輪では旋風を巻き起こしたアルナだったが、初戦敗退となった

カルデラノはハードヒッターのトキッチを退ける

 

●女子シングルス3回戦
エーラント(オランダ) -9、-3、-7、6、5、8、7 メシュレフ(エジプト)
リュウ・ジュエン(アメリカ) 4、-6、-6、9、8、3 スッチ(ルーマニア)
ユ・モンユ(シンガポール) 5、9、10、6 鄭怡静(チャイニーズタイペイ)
杜凱琹(香港) 10、5、-8、-8、4、6 申裕斌(韓国)
伊藤美誠(日本) 9、-5、5、4、5 ユ・フ(ポルトガル)
陳思羽(チャイニーズタイペイ) 8、7、6、10 リリー・チャン(アメリカ)

女子トーナメント(7月27日セッション1終了時点)

スッチを下したリュウ・ジュエン。かつては中国・超級リーグでプレー

同僚のサマラに続き、初戦敗退となったスッチ

ユ・モンユは第4シードの鄭怡静をストレートで沈めた

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