19時30分から準々決勝に挑んだ日本女子は見事にチャイニーズタイペイに勝利。今大会第5シード、強豪のチャイニーズタイペイだけに苦戦も予想されたが、1ゲームを与えたのみのストレート勝ちで準決勝進出を果たした。
●女子準々決勝
【日本 3-0 チャイニーズタイペイ】
○石川/平野 8、6、5 鄭先知/陳思羽
○伊藤 2、9、8 鄭怡静
○平野 9、-7、4、4 陳思羽
1番の石川佳純/平野美宇は序盤から軽快な連係で攻め込むも、タイペイペアもしっかり対応。しかし、10-8と日本がリードした場面で石川がフォアストレートを鮮やかに打ち抜いて日本ペアがゲームを先取する。2ゲーム目は序盤に連続得点を重ね、リードを保ったまま日本ペアがゲームを連取。台上からフリック、押し込むような鋭いツッツキで攻撃につなげ、早い打球点でたたみ掛けていく。3ゲーム目も序盤でリードして試合を進めてストレートで日本ペアが勝利。
ラリー戦では陳思羽のパワーに押される場面もあったが、タイペイペアから細かい部分でミスを誘って得点につなげたことも大きな勝因。試合中は石川が平野によく声をかけ、好ラリーを制すると笑顔を見せる場面もあった日本ペア。プレーの連係を見ても、相当に仕上げてきている。
2番・伊藤美誠の相手は、度々日本選手も苦しめられている鄭怡静。伊藤とも実力伯仲の強敵だ。その鄭怡静に対して伊藤がスタートダッシュを決める。1ゲーム目はストレートを有効に使い、サービスからの速攻も炸裂し、2-2から9本連取。2ゲーム目は攻める展開が増えた鄭怡静に中盤で逆転を許すも、9-9に追いつき巻き込みサービスから連続得点をあげて一気に鄭怡静を追い詰めた。こうなると伊藤は止まらず、3ゲーム目は早い打点でコースを打ち分け11-8で勝利。強打者の鄭怡静を相手にフォアの打ち合いで得点を奪う場面も多く、進化し続けるプレーを見せつけた。
日本の3番に登場の平野は日本生命レッドエルフのチームメイトでもある陳思羽と対戦。ラリーに強い両者の対戦は1ゲーム目はサービスが要所で効いた平野、2ゲーム目は打ち合いでの安定感で優った陳思羽が奪い合う。今回の団体戦で初めてゲームを落とした日本だが、これで平野のスイッチが入ったか、3、4ゲーム目とも0-0から平野が7本連取を決めて勝負あり。昨日のハンガリー戦に続き、平野が締めてベスト4進出を決めた。
今日の試合では昨日以上にボールが走っていた平野。一時期は鳴りを潜めていた「ハリケーン」と称される打球点の早い連打が戻ってきた。また、大会前に「頭を使ったプレーを重視している」と語っていたが、勢いだけでなく早いテンポでの大小のコース転換、相手を見てのコースの打ち分け、台上での駆け引きなどクレバーな面も光っている。試合中の迷いのない明るい表情に、プレーに対する手応えと充実感が感じられる。
準決勝進出を決めた日本は明日、第4シードの香港と対戦。タイペイ戦後に石川が「チーム全員が最初から良いプレーができていた」と語ったが、3人がそれぞれ良い形で次の選手に襷を渡すような戦いぶりで一気に決勝進出を決めたい。
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