昨日行われた女子ダブルス2回戦で優勝候補の1ペアだった銭天一/陳幸同(中国)が敗戦。今大会初めて中国女子から勝利をあげたのはドイツの異質ペア、ヴィンター/ワン・ユエンだった。(写真:ITTF)
●女子ダブルス2回戦
ヴィンター/ワン・ユエン(ドイツ) -5、8、-9、6、9 銭天一/陳幸同(中国)
銭天一/陳幸同がゲームカウント2-1とリードするも、ヴィンター/ワン・ユエンが動き回ってラリー戦を制し、4ゲーム目を奪い返して勝負は最終ゲームへ。中国ペアが前陣で振り回し、ドイツペアがそれに食らいつく白熱したラリーが続いて9-9までもつれたが、最後はドイツペアが粘り勝ち。女子ダブルス世界ランキング4位の強豪ペアを下して、ヴィンター/ワン・ユエンは喜びを爆発させた。
中国ペアを下して歓喜の抱擁
ヴィンターはバック面にアンチスピン、ワン・ユエンはフォア面に表ソフトを貼る異質型同士のペア。 中国女子は昨年の世界選手権団体戦でもインド戦で表ソフト、粒高、アンチを使うA.ムケルジとアクラに2失点を喫したが、今大会でも異質型に苦杯をなめさせられる結果となった。
もともとヴィンターは両面に裏ソフトを貼るパワフルなフォアドライブが武器の強打者で、2022年のヨーロッパ選手権女子シングルスでも3位に入賞するなど活躍していたが、今年に入ってバック面をアンチに変更。戦型変更から1年も経っていないが、裏ソフトとアンチを反転させる独特のスタイルで、2月のヨーロッパTOP16で3位に入賞するなど着実に成績を残している。
異質型同士のペアリングは、ラリー展開も複雑になるが「試合を重ねるごとにサビーネ(ヴィンター)のアンチのボールから、次にどんなボールが来るのか理解できるようになっている。サビーネも私のボールの後にどうプレーすべきかをよくわかっています」(ワン・ユエン)とコンビネーションも問題なし。ヴィンター/ワン・ユエンの活躍次第ではヨーロッパにも「異質の風」が吹く…かも?
バック面をアンチに変更したヴィンター。32歳にして大胆なスタイルチェンジ
銭天一/陳幸同はネットミスが目立った
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