
<卓球王国2025年1月号より>
シリーズ5作目にして、いよいよ本命の登場か。この秋、パリ五輪男子シングルスセミファイナリストのカルデラノ(ブラジル)も使用する『ジキル&ハイド C55.0』が発売となった。
『ジキル&ハイド』シリーズは2022年にタイプの異なる4作をリリース。世界トップ仕様の『Z』、粘着性トップシートを採用した『H』、スピンと安定感の『V』、多彩な打法に応える『X』とそれぞれのカラーで人気を博してきた。
カルデラノ使用モデルということで、当然、最新作『C』も世界トップでのプレーを想定して開発されたラバー。名前の『C』は「CHINA=中国」に由来しており、目指したのは中国製粘着ラバーを超える回転量と威力。微粘着トップシートと55度のハードなスポンジの組み合わせで、シリーズ中、最も高い回転性能を実現した。
「ガチッ」とした手応えのある打球感から繰り出されるボールは重く、ストップやツッツキなどの小技でも中国製粘着ラバーのようなキレを見せる。使用感は本家・中国製粘着ラバーのそれに近いが、あくまでドイツ製の微粘着テンションラバーであり、本家より飛距離もスピードも出しやすく、操作性も高い。
XIOM契約選手の多くが『C』をフォア面に使用しているそうで、一撃の質を求めるパワーヒッターに最適。フォアドライブの威力を追求するペンホルダーの選手にも好まれそうだ。
1万円を超える高価格だけに、気軽に手を出せるラバーではないだろうが、世界でも屈指の強打者・カルデラノが惚れた性能は本物。至高の一枚で、ワールドクラスの一撃を味わってみてはいかがだろうか。
小さな気泡のスポンジは重厚で硬質な感触。トップシートは低い粒を狭い間隔で並べたタイプ
●微粘着テンション裏ソフト
●¥11,000(税込)
●カラー:レッド・ブラック
●厚さ:MAX・2.1㎜
●㈱卓永 :03・6206・0995
https://xiom.jp/
photo >> Yoshinori Eto
text >> Takazumi Asano
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