10月7日、北京・首鋼園でWTT中国スマッシュ2026が行われている中、中国卓球協会が「過激なファンの逸脱行為を非難する声明」を発表した。
声明では「一部の過激なファンが国家代表チームのコーチや選手に対し、侮辱、デマの流布、個人攻撃を執拗(しつよう)に繰り返している」と指摘。「彼らの練習、試合、生活に深刻な支障をきたしており、協会は関係する選手やコーチが公的機関に被害届を提出できるよう支援し、関係者の法的責任を追及していく」と述べている。
さらに声明では「今後はさらに、試合会場への入場禁止リスト(出入り禁止制度)の構築を推進し、会場の秩序維持を強化します」と述べており、会場で妨害行為や迷惑行為を働いた観客を出入り禁止にする考えを示した。これまでファンに対して「理性的で温かい応援」を求める声明をたびたび発してきた中国卓球協会だが、ついに実力行使に出た形だ。

中国スマッシュの会場を埋めたファン。連日満員になるのは喜ばしいことだが……(写真:WTT)
また、10月6日には中国男子チーム監督の王皓の妻、閻小雅さんが『微博(ウェイボー)』に「現地のファンから送られてきた」として一本の動画を投稿。王皓監督が中国スマッシュの会場外でファンから罵声を浴びせられ、激昂する様子が撮影されたもので、瞬く間に拡散した。

アジア競技大会で王楚欽にアドバイスを送る王皓監督。ベンチでは常に全力を尽くしている
実際に観客を「出禁」にする線引きは難しく、またこれが中国選手を守るためのものなのか、張本智和選手や松島輝空選手に対するフラッシュによる妨害行為などにも適用されるのか、未知数の部分も多い。それでも、暴走するファンに対するひとつの抑止力になることを期待したい。声明の全文は以下のとおり。
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中国卓球協会による、過激なファンの逸脱行為を非難する声明(2026年10月7日)
近年、中国卓球協会は、一部の過激なファンが国家代表チームのコーチや選手に対し、侮辱、デマの流布、人身攻撃を執拗に繰り返している問題を注視しています。こうした行為は試合会場からネットへ、さらにネットから会場へと蔓延しています。
これまでに、上記のような悪質な行為によって試合中に妨害を受けた選手がいるほか、ベンチにいたコーチが一部の過激なファンから中指を立てられたり、罵声を浴びせられたりする事案が発生しています。また、コーチや選手が侮辱的なメッセージや嫌がらせ電話、SNSのダイレクトメッセージを絶えず受け取り、彼らの練習、試合、生活に深刻な支障をきたしています。協会はすでに、関係する選手やコーチが公的機関に被害届を提出できるよう支援し、関係者の法的責任を追及しています。
中国卓球協会は常に、コーチや選手の心身の健康と長期的な発展を最優先に考え、彼らをサポートしていくとともに、その正当な権利と利益を断固として守ります。
今後はさらに、試合会場への入場禁止リスト(出入り禁止制度)の構築を推進し、会場の秩序維持を強化します。また、チームの管理、出場スケジュールの決定、選手の起用、コーチ陣の配置などに関するあらゆる虚偽の情報(デマ)に対しては、関係部門と協力し、法と規則に基づいて処分を行います。
中国卓球チームが手にしてきた一つひとつの栄光は、何世代にもわたる選手やコーチの努力と汗の結晶であり、長年にわたる多くのファンの皆様の関心と支えがあってこそ成り立っています。試合会場の内外で送られる声援や注目の眼差しはすべて、国球(国技である卓球)の一部を成すものです。
私たちは、多くのファンの皆様、メディアの関係者、大会主催者、そして社会の各界と手を携え、理性的で文明的、かつ包容力のある卓球文化を共に築き上げていきたいと考えています。熱意には温かさを、表現には節度を持たせ、試合会場の秩序を守っていきましょう。
中国卓球協会
2026年10月7日
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中国スマッシュの会場の外では、数え切れないほどのファンが「出待ち」
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