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【PICK UP】スティガ『インスピーラ ハイブリッド カーボン』/アウターモデルで弾みをアップ、粘着ラバーとの相性も◎

<卓球王国2024年4月号より>

 

前作の良さは継承しながらアウターモデルで弾みをアップ

粘着ラバーとの相性も◎

 

 黒いグリップに赤色のグリップレンズ。シンプルなのにかっこいい、スティガらしいシックなデザインに一気に心を奪われる。デザインもラケット選びにおける重要な要素であることは言うまでもなく、その品質や丁寧な作りはラケットの価値を高める。

 デザインに優れたこのラケットの性能を聞けば、さらに購買意欲が高まるかもしれない。

 昨年の11月に発売されたこの『インスピーラ ハイブリッド カーボン』は、スウェーデンと中国のトッププレーヤーとの共同開発で作られた一本。特殊加工された2つの繊維素材『VR+ファイバー』から構成された『ハイブリッド カーボン』をアウターに配置することで、球持ちと高い攻撃力を実現した。

 「前作の『インスピーラ CCF』はインナーモデルで、球持ちと弧線の高さが特徴のラケットでしたが、『インスピーラ ハイブリッド カーボン』はその良さを引き継ぎながら弾みをプラス。弾みは強いですが、アウターラケットの中では使いやすいのが特徴です」。そう語るのは、スティガスポーツジャパンの塩野真人さん。中国選手が開発に関わったこともあり、粘着性ラバーとの相性も抜群だという。

 「このラケットは粘着性ラバーを使っている選手が選ぶ傾向にあります。ラバーでしっかり回転をかけて、ラケットでボールを飛ばしたい選手に特にオススメです」(塩野さん)

 読者も感じたことがあるかもしれないが、粘着性ラバーは合わせるラケットを探すのが難しい。軟らかいラケットだと弾みが足りずに威力が出ない。逆に硬くて弾みすぎるラケットだと、ラバーの硬さと相まって、回転をかけるのが難しくなり、粘着性ラバーの良さを消してしまう。

 その点、この『インスピーラ ハイブリッド カーボン』は適度な柔軟性を保ちつつ反発力があるため、粘着性ラバーの良さを最大限に引き出してくれるのだ。

 また、弾みが良いため、表ソフトラバーとの相性も良い。片面に粘着性ラバー、もう片面に表ソフトラバーを貼れば、回転量と緩急(かんきゅう)を使ったひと癖あるプレーをすることだって可能だ。

 『サイバーシェイプ』シリーズが目立つスティガだが、こちらも相当の自信作。少しでも気になったならぜひとも使ってみてほしい。きっと、このラケットの虜(とりこ)になること間違いなしだ。

板厚は5.9㎜と平均的ながら、アウターに特殊素材を配置することで弾みをアップさせた

スティガ

インスピーラ ハイブリッド カーボン

攻撃用ラケット ●36,300(税込)

木材5枚+カーボン2

グリップ:FLST・中国式ペン

板厚:5.9mm ●重量:90±5g

スティガ・スポーツ・ジャパン

 0356049395

https://stigasports.jp

 

photo >> Yoshinori Eto

text >> Masataka Nakano