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インターハイ2025

女子シングルスは面手凛が悲願の初優勝! 名門・山陽学園から初のインハイ女王誕生

 山室早矢と面手凛の対戦となった女子シングルス決勝は面手凛が3-0で勝利して初優勝を果たした。試合の結果は下記のとおり。

 

【女子シングルス】
●決勝
面手凛(山陽学園・岡山) 2、4、8 山室早矢(桜丘・愛知)

優勝:面手凛

準優勝:山室早矢

 

 決勝は序盤から面手が山室を圧倒。ドライブにストップ、ツッツキ、ミドル攻めも駆使してあっという間に1ゲーム目を奪うと、山室の反撃もシャットアウトしてカット打ちのラリーに引き戻し、2ゲーム目も連取して一気に王手。3ゲーム目こそ終盤に山室に追い上げられたが、最後まで冷静にカットを攻略してストレートで勝利して念願の初優勝を決めた。

ミスのなく、巧みなカット打ちで完勝

前に止めるボールも有効に使って山室にチャンスを与えず

 

 昨年、一昨年も優勝候補にあげられながら、ベスト8に終わっていた面手。今年は「最終日に最高のパフォーマンスを発揮できるように準備してきた」(山陽学園・田代監督)との言葉どおり、決勝の舞台で圧巻のプレーを披露した。山陽学園にとっては初のインターハイ女子シングルスのタイトル。田代監督も「最後までやり切る力が面手の良い部分。卓球に向き合う姿勢でもチームを引っ張ってくれる存在」と評するエースが名門に新たな栄光をもたらした。

優勝にもよろこびは控えめだった

 

〈面手凛コメント〉
2年連続ベスト8に終わっていて、今年は優勝したい気持ちが強かったけど、みんな強いので一戦一戦向かっていく気持ちで戦いました。(決勝の)山室さんは強いので1球ずつしっかりという意識だった。(マッチポイントを握った場面は)少し意識する部分はあったけど、そういう気持ちを抑えて、勝つまで油断しないように考えました。(優勝にもガッツポーズは小さめだったが)あまり表に出すタイプではないので(笑)。でも気持ち的にはすごくうれしかったです。

チームメイトからの声援を受けようやく笑顔を見せた

 

 準決勝では青木に粘り勝った山室だが、決勝は拾っても拾っても冷静に対処してくる面手の前に、最後まで得点の糸口を見出せず。「面手さんは決まったと思うボールでも返してくるし、本当にミスがなくてつなぎの精度も高い」(山室)と、試合の途中で苦笑いを浮かべるほどの完敗だった。しかし、昨年の3位からひとつステップアップしての準優勝は立派な成績。「昨年のインターハイも、全日本ジュニアでも3位で、最後にベスト4の壁を越えられたのは良かった」と語り、実業団でのさらなる成長を誓った。

攻撃も混じえて面手を崩しにかかるも跳ね返された

準優勝に終わるも最後まで懸命に、笑顔で戦い抜いた

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