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インターハイ2023

男子学校対抗3回戦の結果。明豊が遊学館にリベンジ。キーマッチは「親子対決」

インターハイ卓球競技3日目の8月10日、女子学校対抗の3回戦・準々決勝に続き行われた、男子の学校対抗3回戦。

前回大会優勝の愛工大名電、準優勝の野田学園、ベスト4の出雲北陵・育英は準々決勝へ駒を進めている。昨年に続き今年も3回戦で激突となった遊学館と明豊は、前回大会は遊学館が3-2で勝利していたが、今大会は明豊が3-0で遊学館を下し、ベスト8入りを決めた。北海道代表の北科大は、東北チャンピオンの鶴岡東(山形)に勝利ならず、学校対抗はベスト16に終わった。

昨年に続き今年も3回戦で激突した遊学館と明豊は、前回大会、そして3月の高校選抜でも対戦し、いずれも遊学館が3−2で勝利。明豊の木塚陽斗に単複2点取られながら、残り3点を総力戦で取った遊学館が勝利していたが、この試合では2番植木が薜兄弟の兄・史斗に3−1で勝利。4ゲーム目は18−16までもつれる大激戦だった。これでチームは勢いに乗り、明豊の木塚/岡田ペアが遊学館の鈴木/坂田ペアをストレートで完封して3−0で試合を決めた。

チームに貴重な勝利をもたらした明豊の植木大陽は、遊学館の植木大監督の息子さん。親子での指導体制を良しとせず、全幅の信頼を置いて明豊に愛息を託した。「息子は2回戦の静岡学園戦でもかなり良いパフォーマンスを見せていた。もともと卓球が好きだし、練習量も多いので技術力はあると思いますが、試合になると我慢ができなかった。根気強く指導していただいた明豊の藤本賢司監督には感謝しかありません」と植木監督は語る。

遊学館戦で自らの成長を証明した植木大陽(明豊)

もちろん、学校対抗での勝負となれば話は別。「息子の成長のためにも、意地でも勝とうと思っていた」という植木監督だが、思いがけないストレートでの敗戦。「3大会連続では負けない」という明豊の意地を感じさせた一戦だった。明豊のエース、カットから鋭い攻撃を連発する木塚は、遊学館の対策練習をものともせず、対戦相手を寄せ付けない強さを見せている。

フォアだけでなく、バックでもドライブの決定打が打てる木塚。唯一無二のスタイルを築きつつある

ベスト16入りを果たしたチームで、その他に健闘が光ったのは都城商業。内村秀平・英司の内村兄弟を擁し、ベスト16入りを果たした2015年滋賀インターハイ以来のベスト16入り。「今までになくいろいろ遠征にも行って、もっと上を狙っていた」という都城商業の藤井健監督。

「九州の外に出ないとダメなので、大阪に行ったり、岡山の関西さんや広島の呉青山さんなど、インターハイに出るチームと対戦することで、速いボールや全国レベルのボールにもついていけるようになった。女子では青森商業さんが頑張りましたが、うちも数少ない公立校なので、少しでも名前を知ってもらえたかなと思います」(藤井監督)。

都城商業のポイントゲッター、左腕の久冨純聖

学校対抗は本日10日に準々決勝まで行われ、ベスト4が決定する。

●男子学校対抗3回戦の結果

愛工大名電(愛知)3-0 松商学園(長野)
関西(岡山)3-0 実践学園(東京)
明徳義塾(高知)3-0 敬徳(佐賀)
出雲北陵(島根)3-2 白子(三重)
育英(兵庫)3-1 都城商業(宮崎)
鶴岡東(山形)3-0 北科大(北海道)
明豊(大分)3-0 遊学館(石川)
野田学園(山口)3-1 東山(京都)

 

●男子学校対抗準々決勝の組み合わせ
愛工大名電(愛知)vs. 関西(岡山)
明徳義塾(高知)vs. 出雲北陵(島根)
育英(兵庫)vs. 鶴岡東(山形)
明豊(大分)vs. 野田学園(山口)

 

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