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インターハイ2023

全力プレーに全力応援。泣いて笑って、シガガク旋風

 上位常連校の名前が並ぶ女子学校対抗の中で、男女通じて唯一公立校でベスト8入りを果たした青森商業とともにフレッシュな活躍を見せて準々決勝に進んだのが滋賀学園。インハイ学校対抗には16大会連続16回目の出場となったが、初のベスト8入りを果たした。

 滋賀学園は前回大会でベスト16に進出。今大会は昨年のレギュラー3名が卒業した中でも1回戦で高岡龍谷、2回戦では昨年ベスト8の浜松修学舎にストレートで勝利して2年連続のベスト16入りを決めた。3回戦では和洋国府台との対戦となり、3-2で勝利。5試合中4試合がフルゲームにもつれる大熱戦を制して初の準々決勝進出を果たした。

 準々決勝では昨年3位、春の選抜でもベスト8に進んだ進徳女子と対戦。2番で1年生の木村が進徳女子の主軸・工藤をフルゲームで破る。ダブルスを落として1-2で始まった同時進行の4・5番でも5番の荒島が勝利して勝負の行方は4番へ託される。4番に出場した主将の武田は粘りのプレーを見せたが、進徳女子のカットマン・福井は最後まで崩れず。旋風を巻き起こした夏は準々決勝で幕を閉じた。

 それでも全力プレー、全力応援で会場を沸かせた。和洋国府台との3回戦、5番に出場した荒島は追い込まれた場面でもベンチで笑顔を見せるなど、チーム全体に漂う明るいムードが印象的。ベンチからの絶叫に近い応援を背に、選手たちは笑顔でプレーを続けた。

進徳女子戦、ベンチ入り唯一の3年生であり主将の武田に声援を送る

 

 主将で3年生の武田を除き、レギュラーとして出場した古賀、荒島は2年生、木村は1年生と滋賀学園はまだまだ発展途上のチーム。強豪ひしめく女子高校卓球界で、さらなるシガガク旋風を巻き起こしてほしい。

昨年も活躍を見せた古賀

和洋国府台戦5番に出場した荒島はベンチでも笑顔満開

進徳女子戦で工藤を破った木村

ベスト8入りを決め、主将の武田(左から2人目)は涙

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