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インターハイ2023

四天王寺が愛み大瑞穂を完封。10連覇目指し、10大会連続の決勝へ

 9時からスタートした女子学校対抗準決勝、10連覇に挑む四天王寺は愛み大瑞穂に1ゲームを奪われたのみで3-0で勝利。10大会連続での決勝進出を決めた。

 

【四天王寺(大阪) 3-0 愛み大瑞穂(愛知)】
○青木 6、3、9 宮本
○兼吉 2、1、4 遊佐
○藤田/伊藤詩 -8、8、5、3 今枝/遊佐

 

 四天王寺はトップに起用した1年生の青木が堂々のプレーで快勝。2番に起用した兼吉もカットの変化で遊佐を翻弄して完勝を収めて早々に王手をかける。ダブルスは愛み大瑞穂のポイントゲッター・今枝/遊佐に1ゲーム目を奪われたものの、2ゲーム目以降はしっかりアジャスト。一気に3ゲームを連取してゲームセット。1時間ほどで試合を終わらせ、決勝進出を決めた。

 昨年の横井咲桜、大藤沙月のような大エースはいないものの、粒揃いの戦力で無失点での決勝進出を決めた四天王寺。選手層の厚さ、個々の実力もさることながら、村田充史監督が要所で引き締めながら、隙のない試合運びを見せている。

変化で遊佐を翻弄した兼吉

最後はダブルスもきっちり勝利

 

 愛み大瑞穂は2大会ぶりの学校対抗出場で2018年大会以来の表彰台。愛知県予選の桜丘との対戦ではラストまでもつれ、5番も相手にマッチポイントを握られながら、フルゲームジュースで勝利して学校対抗出場をつかんだ。今春の選抜3位同士の対戦となった遊学館との準々決勝に勝利するなど、確かな実力を披露した。また、応援に関する制限も解けた今大会、愛み大瑞穂らしい、チーム一丸でのハツラツとした戦いぶりも印象的だった。

 

★愛み大瑞穂・神谷卓磨監督コメント

 ちょっと準決勝は硬くなってしまった。でも、まず(桜丘のいる)厳しい愛知県予選を勝ち抜くために4月から準備してきて、よく最後まで戦い抜いてくれたなと思います。

 (遊学館との)準々決勝はちょっと厳しいかなと思っていましたけど、ツキがあって「ここ取られたら厳しいな」という場面でラッキーなポイントがあったり、良いプレーが出たりした。試合内容的には相手に押されているかなという感じだったけど、勝負どころで1本取れて勝てた試合だった。

 今の3年生は「3年生で四天王寺に勝って日本一になりたい」と言って入学してきた選手たち。今年のチームは1人1人が「大人」。ぼくが言わなくても試合の前に、キャプテンの今枝と副キャプテンの池間が中心になって、みんなに「この試合はこう戦おう」と話してくれる。それぞれ自分たちで試合に向けた準備も考えて、チームを作っていける選手たちだった。

 4月からメンタルトレーナーの方に来てもらって、試合で自分の力を最大限発揮するために自分と向き合ってきた。困難にぶつからないようにするよりも、困難にぶつかった時にそこで崩れないようにするということも意識して取り組んできたので、それもこの大会で実践できたかなと思います。

 

 

女子学校対抗準決勝のもう1試合は、明徳義塾が進徳女子を接戦の末に下して決勝進出。昨年も準決勝で激戦を繰り広げた両校だが、進徳女子が2・3番を取って2-1とリードするも明徳技術が後半に逆転という展開も同様。昨年に続いて女子決勝は四天王寺vs明徳義塾となる。

【明徳義塾(高知)3- 2 進徳女子(広島)】
◯上田 -3、4、-5、10、10 福井
 中本 -7、-12、-5 工藤◯
 上田/水野 6、-6、-3、-7 福井/小野◯
◯渡辺 9、-9、8、-6、8 小野
◯水野 4、8、7 石井

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