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インターハイ2023

熾烈なる大阪予選を乗り越えた四天が10連覇に挑む。インハイ女子学校対抗展望

 8月8日より北海道で開催されるインターハイ卓球競技。開幕に先立ち、優勝戦線を展望していく。男子学校対抗に続いては、女子学校対抗。

 昨年の女子学校対抗では、四天王寺が男子の青森山田を抜いて歴代最長記録を更新する9連覇を達成。横井咲桜、大藤沙月らが抜け、新体制で挑んだ今年の選抜でも同じ大阪のリベルテとの熱戦を制して連覇を8に伸ばした。

 代表1枠をかけたリベルテとの大阪府予選は事実上の「インハイ決勝」と言っても過言ではないハイレベルなカードとなったが、選抜に続いて四天王寺が3-2で勝利。インハイに向けて最初にして最大の難関を突破して10連覇への挑戦権をつかんだ。

 今年の四天王寺は横井、大藤という超強力2枚看板が並ぶ昨年のような大型チームではないが、多彩な戦型の実力者が揃っているのが特徴。選抜を制したメンバーに、昨年の全中準優勝・青木咲智が加わり選手層はさらに厚くなっている。

四天王寺・原芽衣

 

 選抜2位のリベルテが不在の中、四天王寺を追うのはともに選抜3位の愛み大瑞穂と遊学館。愛み大瑞穂は愛知県予選で桜丘に敗れて昨年のインハイは不出場。しかし今年は選抜でもベスト8に入っている桜丘を3-2で破って2年ぶりの学校対抗を決めた。チームの大黒柱は1年生時から活躍する今枝愛美。遊佐美月とのダブルスは東京選手権で優勝を果たしており、単複でチームを牽引する。今枝と同じ3年の稲垣幸菜も団体戦での勝負強さが光る頼もしい選手。

 遊学館は単複出場の牧野里菜と竹内伶がチームの中心。エースの牧野は選抜の四天王寺戦でも勝利をあげるなど実力は高い。大塚未来、清水愛未ら3・4番手の頑張りで2人の負担を軽くしたいところだ。

愛み大瑞穂・今枝愛美/遊佐美月

遊学館・牧野里菜/竹内伶

 

 昨年まで2年連続準優勝で第2シードの明徳義塾は青井さくら、白山亜美らが卒業し、レギュラーが一新した中でも選抜はベスト8に進出。昨年までに比べるとメンバーは少々小粒だが、伝統のチーム力で上位進出を狙う。

 昨年、初の3位入賞を果たした進徳女子も有力なメダル候補。工藤真桜、福井蓮彩、小野蒼彩と前チームからのレギュラーも多く、昨年以上の成績を目指す。明徳義塾、進徳女子と同じく選抜ベスト8の希望が丘はエースの首藤成美がチームを引っ張る。昨年のインハイ、今年の選抜とベスト8に終わっており、久しぶりのメダルを手にしたいところだ。

明徳義塾・上田紫乃

進徳女子・小野蒼彩

希望が丘・首藤成美

 

 昨年の全中女王・面手凛が入学した山陽学園も注目校。実力あるメンバーが揃いながらなかなか上位に進出できていないが、面手の加入で一気にブレイクも狙える。また、新潟産大附は北信越大会で遊学館を破って優勝。明誠、札幌大谷、青森商業、正智深谷と強豪揃いのブロックに入ったが、インハイでも上位を狙えるチームだ。横浜隼人、富田、武蔵野といったインハイ常連校も有力な上位候補。四天王寺に待ったをかけるのはどのチームか。

山陽学園・面手凛

新潟産大附・山岸愛菜

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