男子シングルス決勝で敗れたとはいえ、大会3冠にあと一歩と迫った萩原の戦いぶりは感動的だった。鍛えられた体幹から放つフォアのカウンタードライブは、前陣のカウンターから後陣のパワードライブまで、一撃で打ち抜く破壊力。1球たりとも気を抜かない高い集中力で、学校対抗、ダブルス、そしてシングルスを戦い抜いた。以下は試合後の萩原のコメント。
「自分自身、この大会を通して唯一自分に3冠の可能性があるということで、試合前に考えてしまうことも多かった。その思いがプレーに出て、勝ちたい勝ちたいという欲が出てしまったかもしれない。久しぶりに高校生に負けたので悔しいです
全日本ジュニアでは三木選手に勝っていたので、これはいけるという自信はありました。でも相手も作戦をガラリと変えてきて、対策を立てられていて、その中で自分が調整して立ち直ることができなかったのが敗因です。
学校対抗でも2点起用してもらって、疲労は正直ありましたけど、最後はそんなことを言っている場合じゃない。全部出し尽くした結果がこうなったということ。負けた瞬間はフッと力が抜けて、『これで終わりか』という気持ちでした。
同年代に左利きが多いので、技術面ではもっとバックハンドを強化していきたい。ぼくたちの年代は飛び抜けている選手がいなくて、みんな実力が接近しているので、そこから一歩抜け出して、少しでも上に行きたい。
学校対抗ではこのインターハイで連覇をつなげることができて、本当にホッとしていてうれしいです。でも次は負けた高校選抜が3月にある。後輩たちには王座を奪回して、もう一度連覇を続けて、インターハイでも連覇をつなげていってほしいと思います」(萩原)
北海道インターハイ卓球2023の模様は、9月21日発売の卓球王国11月号で詳細報道・王者の技術ページを掲載予定です。
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