今大会の学校対抗沖縄代表は男女ともにインハイ初出場。男子の西原は1回戦、女子の宮古は2回戦でインハイ初陣を迎えたが、残念ながら初戦敗退となった。
まず先に登場した西原は、同じ九州地区の熊本の慶誠と対戦。2番に出場した井出が4ゲーム中3ゲームがジュースにもつれる接戦をものにして、前半を1-1で折り返したが、3番のダブルス、4番とストレートで敗れて終戦。それでも記念すべきインハイでの1得点をあげた。
今大会、西原は個人戦に出場する選手はおらず、この学校対抗に全力投球。「団体戦(学校対抗)は3番ダブルスまでは必ずやりますけど、4番の子がここまで来て試合ができないのはかわいそうだから、意地でも前半で勝って後半に回したいと思っていた」(井出)。
「井出はあまり多くを語るタイプではないけれど、プレーでチームを引っ張っていく。彼がいるからこの学校に入ってきたという子も多い」(嘉陽田監督)。昨年の宇和島インターハイではシングルスに出場するも、腹痛などの体調不良で思うようなプレーができなかったという井出だが、その鬱憤を晴らすパワフルな両ハンド攻撃を見せた。
西原、普天間、名護、那覇国際による4校の決勝リーグは接戦の連続で、群雄割拠の沖縄の高校男子卓球界「うちは控えのメンバーも意識が高く、インターハイの期間中も『レギュラーがいないこの1週間にどこまでレベルアップできるか』を話し合っているような子たちです。個々の課題はたくさんありますが、来年以降もすごく楽しみです」(嘉陽田監督)。
宮古は昨年まで男子が4大会連続出場していたが、女子は今大会が初出場。昨年度までは学校対抗の予選に「出場するのがやっと」という状態だったそうだが、今年の4月に沖縄本島の高校から砂川が転入し、新1年生の狩俣が入学したことで一気に県大会優勝を狙えるチームとなり、練習の雰囲気もガラッと変わったという。
「初出場で初勝利」「離島校初勝利」を目標に今大会に臨んだが、大会直前に「台風」という天災に見舞われた。宮古島から北海道に向かうには、宮古島→那覇→羽田→新千歳と3度の飛行機の乗り継ぎが必要なうえ、台風6号の影響により飛行機の離発着が遅れ、北海道には「なんとか、ギリギリ」でたどり着くことができたとのこと。さらに台風の影響で大会直前に練習がなかなかできなかったという。
バタバタで挑んだインハイ初陣では龍谷大平安に敗れて初勝利はならなかったがチームの中心である砂川は2年、狩俣が1年とまだまだチャンスはある。来年こそはインハイでの離島校初勝利に期待したい。
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