大阪・Asueアリーナ大阪で開催されているインターハイ卓球競技は3日目を迎え、シングルスもスタート。男子シングルス1回戦で和歌山商業の柴温人が自身にとって初となる全国大会での白星をあげた。
ここで注目してほしいのは柴の卓球歴。小学生時代に1年半ほど卓球をしていたが、中学3年間は卓球から離れており、他のスポーツをすることもなかった。しかし、和歌山商業に入学後、「またやりたくなって」と卓球部に入部。本格的に卓球をするようになったのは高校に入ってからだという。
部員が多かったこともあり、1年生の時は和歌山予選にも出場できなかったが、2年生ではインターハイシングルスと全日本ジュニアに出場するまでに力をつけた。そして3年生となった今年は和歌山予選3冠を達成し、学校対抗・シングルス・ダブルスでインターハイに出場した。
小学生時代にラブオールJr.で出場した全国ホープスは単複合わせて6戦全敗、昨年度のインターハイシングルス、全日本ジュニアは初戦敗退、今大会も学校対抗、ダブルスとも初戦で敗れていたが、シングルスではフルゲームの末についに勝利。全国大会初勝利を「めちゃくちゃうれしかったです。先にチームメイト2人が勝っていたので、『自分も勝たないと』って思いました」(柴)と振り返った。

全国大会初勝利をあげて絶叫のジャンプ
競技開始年齢の低年齢化が進む中では異色の経歴だが、3年間のブランクがありながら、ここまで成長できた理由を柴は次のように語る。
「先生が支えてくれて、周りのみんなも教えてくれて、チームのみんなについていくうちに、いろいろなものが積み重なって強くなれたと思っています。和歌山商業はみんな仲が良くて、先生もしっかり指導してくださる良いチームです。長い時間練習できる環境なので、居残って練習することもよくあります。中学3年間卓球をやっていなかったので、最初は全然足が動かなくて、そこは意識して練習してきました」
柴のプレースタイルは「自信がある」と語るバックを軸に、バランスの取れた攻守を見せるラリー型。試合を見ていると、「ホントに3年間も卓球をやっていなかったの?」と思わせるセンスが漂う。本人に聞くと、「(センスがあるとは)たまに言われます」とのこと。和歌山商業の筒井集監督も「特にバックは良い感覚があると思う」と語ったが、何よりも「(柴は)卓球が大好きで、一生懸命やってきたのが一番です」と教え子を評した。

安定感の高いバックを軸に丁寧にラリーをつなぐ柴
全国初勝利をあげた後の2回戦では鶴岡東の加瀬楓真をフルゲームまで追い詰めたが惜敗。今大会を「1回戦はめっちゃ頑張れたんですけど、2回戦は自滅する部分もあったので50点」(柴)と振り返った。
「なんとなく」で再開した卓球だったが、高校卒業後も「大学で続けたい」と語るほどになった柴。瞬間最大風力で過ごした高校時代を経て、もっともっと卓球にのめり込んでいくかもしれない。

2回戦は惜敗。成長を見届けた筒井監督と感謝の握手
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