卓球王国 2026年10月21日 発売
バックナンバー 定期購読のお申し込み
中国リポート

誕生日に関するイベントは「参加も許可もしない」。孫穎莎の訴えはファンを変えるのか?

今日10月19日の午前10時(北京時間)、孫穎莎が『微博(マイクロブログ)』を更新。間近に迫った自らの26回目の誕生日(11月4日)について、以下のようなコメントを発表した。

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

孫穎莎 26-10-19 10:00

皆さん、こんにちは。誕生日が近づいてきて、毎年この時期になるとたくさんの温かいお祝いの言葉をいただきます。これまでずっと私のことを応援し、励ましてくださった皆さんに心から感謝を申し上げます。私は今、練習に全力を注ぎ、1試合1試合にベストを尽くすことで皆さんの応援に応えていきたいと考えています。

そのため、誕生日に関する応援イベントの主催や参加、あるいは許可や推奨などは一切行いません。私の名前を使って、そうした応援企画を立ち上げたり、宣伝したりすることは控えていただけますようお願いいたします。皆さんも素敵な誕生日をお過ごしください。それでは、試合会場でお会いしましょう!

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

『微博』を更新した孫穎莎(写真は26年アジア競技大会)

中国のスポーツ選手の中でも屈指の人気を誇る孫穎莎。例年、彼女の誕生日には中国全土でファンが連帯し、新聞に誕生日を祝う全面広告を載せたり、ビルを何棟も貸し切って照明や電光掲示板でお祝いを伝えたりと、さまざまなイベントを繰り広げてきた。もちろん、それらは孫穎莎が許可したものではなく、未公認のものだが、今年はそれを「許可しない」とハッキリ宣言したのだ。

スポーツを統括する国家体育総局は、10月8日に『微信(ウェイシン)』の公式アカウント『龍潭湖之声』で「歪んだファン文化に未成年者が毒されてはならない」と発信。国家体育総局が今年7月に発表した『十五五(第15期5カ年計画)』の中でも、「スポーツ界におけるファン文化の乱れを是正していく」と明記され、社会現象とも言えるスポーツ選手の過剰な「アイドル化」を取り締まる動きが広がっている。

孫穎莎の微博の文章は、彼女自身の意思によるものではなく、いわゆる「上からの指示」によるものかもしれない。しかし、形として「誕生日を盛大に祝うことはやめてほしい」という悲しい呼びかけをさせてしまったことを、一部のマナーやモラルを欠いたファンは真摯に受け止めるべきだろう。試合会場で相手選手にブーイングを浴びせるような異常事態が、今後は減っていくことを期待したい。

力強さと美しさを兼ね備えた孫穎莎の両ハンドプレーは球史に残るものだ。あくまでも卓球選手として、そのプレーを堪能したい

関連する記事