全日本卓球女子シングルス準々決勝で、山﨑唯愛(サンリツ)は張本美和(木下グループ)を相手に、4ゲーム目まで完全に互角の展開となる善戦を見せた。
1ゲーム目は、張本が8-2とリードを奪うも、山﨑がバックが入るようになると、左腕を活かしたコース取りでの得点、サービスエースやネットインからの得点などで、4-9から7本連取し、鮮やかに逆転。
2ゲーム目も一進一退の攻防となり、ジュースにもつれ込む。山﨑は10オールから相手のフォアサイドを切るバックハンド強打を決めたが、張本は渾身のドライブ連打で13-11と押し切った。
3ゲーム目は、序盤で山﨑がリードするも、張本が攻撃的プレーで追いつく。しかし、山﨑はミスを恐れずフォアスマッシュを徹底し、7-9から4本連取してゲームカウント2-1とリードを奪った。
4ゲーム目は、張本が7-2とリードを広げるも、山﨑のサービスエースや張本の力みからくる強打ミスなどでジュースにもつれ込む。最後は張本が打ち切り、このゲームを奪取。
5ゲーム目は、張本が6-4からの5本連取で快勝。山﨑のミドルを巧みに攻め、カウンター攻撃を封じた。そして6ゲーム目は、余裕の生まれた張本がゆるいボールを交えるなど多彩なプレーで11-6と奪い、苦戦を制した。
武器であるサービスを生かし、対下回転でも打てるスマッシュを、ミスを恐れずに打ち続けた山﨑。昨年2月のヘルニア手術を乗り越え、全日本で素晴らしいパフォーマンスを見せた。一方、張本も前日5試合の疲れが残る中、慣れない山﨑の球質に苦戦を強いられながらも、崩れることなく5ゲーム目以降で試合をコントロールしたのはさすがだった。
●女子シングルス準々決勝
張本美和(木下グループ) -9、11、-9、10、4、6 山﨑唯愛(サンリツ)
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