1月22日からスタートする天皇杯・皇后杯2024年全日本卓球選手権大会(一般・ジュニアの部)。卓球王国WEBでは今年も現地から大ネタ・小ネタ織り交ぜた速報をお届け。今回は大会の注目トピックスを紹介していく。
【美宇か、美誠か。パリ五輪代表の行方は?】
今大会、優勝争いと並んで大きく注目されているのがパリ五輪女子代表争いの行方。今回の全日本は最後のパリ五輪代表選考ポイント対象大会となるが、昨年11月に開催された全農CUP大阪大会を終えた時点で男子の張本智和(智和企画)と戸上隼輔(明治大)、女子の早田ひな(日本生命)はパリ五輪代表候補予定選手に内定済み。
女子の残り1枠をポイントランキング2位の平野美宇(木下グループ)と同3位の伊藤美誠(スターツ)が争っており、全日本の結果をもってパリ五輪代表が決定する。現時点では486ポイントの平野が451.5ポイントの伊藤を34.5ポイント差でリードしている状況。今大会で獲得できるポイントは下記のようになっている。
〈全日本シングルス獲得選考ポイント〉
1位:120ポイント
2位:100ポイント
ベスト4:80ポイント
ベスト8:50ポイント
ベスト16:20ポイント
ベスト32:10ポイント
■現在の獲得ポイント(1月18日時点)
・平野美宇:486ポイント
・伊藤美誠:451.5ポイント
※両者のポイント差:34.5ポイント
平野と伊藤は決勝まで対戦しない組み合わせ。獲得ポイントで伊藤が逆転するには平野より2ラウンド以上上位に勝ち進む必要があり、獲得ポイントでリードする平野は決勝まで勝ち上がれば、伊藤の結果に関わらず代表切符を手にする。自力で代表を決めることができる平野、自身の結果だけでなく平野の結果にも左右される伊藤という状況で、絶対に負けられない戦いが幕を開ける。
【張本美和、女子史上最年少Vなるか?】
平野と伊藤の五輪代表争いのほか、女子シングルスでは張本美和(木下アカデミー)にも注目だ。前回大会では中学2年にして自身初のランキング入り(ベスト16)を果たしたが、この1年でさらに成長。昨年11月の全農CUP大阪大会では過去8戦8敗だった天敵・早田を決勝で破って優勝。国際大会でも着実に結果を残しており、今大会は優勝候補のひとりにあげられる。
その張本だが、今大会で女子シングルスを制すと同種目の最年少優勝記録を更新する。現在の女子シングルス最年少V記録保持者は2017年大会の平野美宇で16歳9カ月。今大会で張本が優勝を果たすと15歳7カ月での優勝となる。兄・智和も男子シングルスの最年少優勝記録を持っているが、兄妹揃っての最年少V達成はなるか。
【パラ3団体からの推薦出場を新設】
今大会から日本卓球連盟加盟のパラ3団体(日本肢体不自由者卓球協会・日本知的障がい者卓球連盟・日本ろうあ者卓球協会)に全日本への推薦出場を新設。各団体から男女1名ずつが男女シングルスへ出場する。
今回は各団体とも予選会を行なって推薦選手を決定。日本肢体不自由者卓球協会は男子・岩渕幸洋(協和キリン)と女子・中村望(花野井クラブ)、日本知的障がい者卓球連盟は男子・竹守彪(TOMAX)と女子・和田なつき(㈱内田洋行)、日本ろうあ者卓球協会は男子・亀澤史憲(Life)と女子・亀澤理穂(住友電設㈱)が出場権をつかんだ。
【最年少は9歳、最年長は48歳。幅広い年代が出場】
今大会も幅広い年代のプレーヤーが一堂に会して争われる全日本。今大会の最年少出場者は昨年の全日本カブ準優勝の鈴木希華(マイダス)。鈴木は小学3年生・9歳でジュニア女子に出場する。最年長出場者は男子ダブルスに出場する光吉輝久男(高野口クラブ)で48歳。光吉は2005年度大会以来、18年ぶりの全日本出場となるが、こちらもスゴい記録だ。男子の最年少出場者はジュニア男子に出場の原澤駿太(卓桜会 栃木卓球センター)で11歳、女子の最年長出場者は女子ダブルスに出場する三好峰子(若葉クラブ)で47歳となっている。
一般シングルスでの最年長出場者は荻原典和・直子兄妹(北海道アスティーダ)。典和が41歳、直子は38歳での出場となる。同種目の最年少出場者は男子が大野颯真(木下アカデミー)で12歳、女子は松島美空(京都カグヤライズ)で10歳。小学4年生の松島は初めて女子シングルスに出場するが、大会序盤は多くの注目を集めるだろう。
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