1月22日(月)よりいよいよスタートする天皇杯・皇后杯 2024年 全日本卓球選手権大会(一般・ジュニアの部)。開幕に先駆け、大会の見どころをご紹介。今回は男子シングルスに続いて女子シングルス。
女子シングルスは前回大会優勝の早田ひな(日本生命)をはじめ、王座奪還を狙う平野美宇(木下グループ)と伊藤美誠(スターツ)、そして目覚ましい成長を見せる張本美和(木下アカデミー)など世界トップレベルの争いとなる。前回大会で表彰台に上がった木原美悠(木下グループ)、横井咲桜(ミキハウス)ら他にも注目選手は多い。
またもうひとつの目玉となるのが平野と伊藤のパリ五輪代表をかけた戦いだ。同級生の2人が繰り広げてきた熾烈な代表争いは、この全日本でついに決着を迎える。選考ポイントランキングで2位につける平野と3位で後を追う伊藤のポイント差は「34.5」。伊藤が選考ポイントで2位に浮上するには、平野の成績を2ラウンド以上(例:伊藤・3位、平野・ベスト16)上回る必要がある。両者にとって、運命を分ける全日本が始まる。
※合計ポイントの上位2名がシングルスおよび団体戦の代表候補予定選手となる。3人目の団体戦代表候補予定選手は強化本部から推薦で選出される
【3度目の頂点を目指す早田を止める選手は出てくるか? Aブロック】
前回大会で2度目の優勝に輝いた早田。中国勢とも互角に渡り合うなど、日本のエースとして国内外で強さを見せており、すでに五輪代表候補予定選手としてパリ五輪への切符を手にしている。五輪代表を手中に収めたことでプレッシャーも少なく、今大会はダブルス種目に出場しないため、よりシングルスでのプレーに注力できることも大きい。
前回大会ベスト16の長﨑美柚(木下グループ)も早田と同じサウスポーとして意地を見せたい。また全日学3位の面田采巳(愛知工業大)や山本愛織(立命館大)、皆川優香(大阪成蹊大)といった学生プレーヤーの戦いぶりにも注目。スーパーシード外では南波侑里香(トップおとめピンポンズ名古屋)は上位進出の可能性もある。果たして早田を止める選手は現れるか。
【平野はプレッシャーに打ち勝てるか Bブロック】
前回3位の石川佳純が引退し、第4シードには前回ベスト8の平野が繰り上げでドローされた。昨年7月に行われたWTTコンテンダー ザグレブ大会で現世界女王の孫穎莎(中国)から大金星を上げて優勝するなど、爆発力は健在。全日本では2017年大会の優勝を最後に表彰台が遠のいている。今回はパリ五輪代表選考も絡んでおり、プレッシャーも大きいが、その中で実力を出し切ることができるか。
平野と同じブロックには、9年連続でベスト8以上に進出している佐藤瞳、前回大会の6回戦で平野と好ゲームを演じた大藤沙月(ともにミキハウス)、Tリーグ前期MVPの安藤みなみ(トップおとめピンポンズ名古屋)がいる。またスーパーシード外にも、日本リーグで華々しい活躍を見せている赤江夏星(デンソー)などがおり、虎視淡々と上位進出を狙う。
【各カテゴリーのチャンプたちが集結!Cブロック】
前回大会では6回戦で優勝候補の伊藤に勝利し、一気に表彰台へと駆け上がった横井。両者は今年も同じブロックに入り、2人は順当に勝ち上がれば準々決勝での対戦となる。パリ五輪の切符がかかる伊藤にとっては、負けられない戦いとなる。
このブロックにはフォア面に表ソフト、バック面に粒高ラバーを貼る異質型の全日学女王・出澤杏佳(専修大)やインハイ女王・青木咲智(四天王寺高)、全日本社会人女王の三村優果(サンリツ)といった各カテゴリーのチャンピオンが揃った。他にもTリーグと日本リーグの「二足のわらじ」で活躍を見せる出雲美空(サンリツ)や野村萌(デンソー ※スーパーシード外)と実力者が集結しており、かなりハイレベルな戦いとなりそうだ。
【木原と張本の2人が激突か Dブロック】
昨年の全日本で2019年大会以来2度目の決勝進出を果たした木原が第2シードとしてDブロックに入った。木原はここ5年で4度の表彰台に上がるなど、安定して上位に進出しているが今大会で狙うのは優勝だけだろう。
その木原の対抗馬に挙げられるのが成長著しい張本だ。前回大会では早田に6回戦で敗れたが、昨年11月の全農CUP大阪大会決勝では「早田越え」を果たして優勝。まだ中学3年生の張本は今年も「挑む立場」として伸び伸びと臨める点も大きい。
その他にも、Tリーグでは長﨑や横井を退け、日本リーグでも抜群の勝負強さを見せる成本綾海(中国電力ライシス)や大学1年生にして全日学2位とポテンシャルの高い青井さくら(筑波大)なども上位を狙える実力を備えている。
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