女子シングルス準々決勝で、今号の『卓球王国3月号』で表紙を飾る長﨑美柚が、張本美和との注目カードに臨んだ。両者はTリーグの木下アビエル神奈川でチームメイトとして戦い、練習拠点も同じという間柄。互いの手の内を知り尽くした同士の対戦となった。
試合は長﨑が1ゲーム目を9-10から3点連取で逆転し、好スタートを切る。しかし2ゲーム目以降は、要所で得点を奪い切れず、ゲームカウント1-4で敗戦。3・4・5ゲーム目はいずれも中盤でリードを奪う場面があったものの、終盤に追い上げを許した。

勝負どころでの強さが際立った張本
「7-7や8-8、9-9と並んだ場面で、最後の1点を取る工夫や競った展開での戦術の切り替えは、張本選手のほうが一枚上だった」と長﨑は振り返る。勝敗を分ける局面での対応力に、改めて課題を感じた一戦だった。
それでも内容は決して悲観するものではなかった。両ハンドの安定感が武器である張本に対し、長﨑は各ゲームで互角のラリーを展開。早い打点で張本のフォアサイドをカウンターで突き、得点を奪う場面も見せた。「課題だったラリー力の部分で、ラリーの強い張本選手から点を取れたのは大きな収穫」と、確かな手応えを口にした。

「欠点だった」というラリーで好勝負を演じた長﨑
2026年第4週発表の世界ランキングでは自己最高位となる14位に浮上したが、長﨑は結果に慢心しない。「ランキングはただの数字。相手の順位に関係なく、常に挑戦者の気持ちで戦うことが今の自分には必要だと思う」と語る。今大会についても「ベスト8の壁をまだ越えられていない。その高さを実感したので、もっと努力して追いついていきたい」と前を向いた。

