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2連覇達成、松島輝空の優勝会見「今年は世界ランキング5位以内を目指したい」

男子シングルスで圧巻の2連覇を飾った松島輝空。ラブオールからゲームセットまで、男子シングルス決勝に要した時間はおよそ25分。1ゲーム目の4ー8のビハインドから7点連取で逆転すると、あとは電車道を怒涛の「寄り」で突っ走った。凡ミスが少なく、台から下がっても粘り強い攻守を見せる篠塚大登から、これだけノータッチが取れる選手はそうはいない。

表彰式後の優勝会見で、「去年は本当に優勝の実感が湧かなかったんですけど、今年はすぐに実感が湧きました。去年は普段は入らないボールが入った感じだったけど、今年は練習してきた力が出せて、自分の力で優勝できたと思います」と語った松島。その表情は自信にあふれていた。

表彰式での男女チャンピオン、松島輝空と張本美和

激闘となった準決勝の張本戦については、次のように語っている。
「張本選手との試合は、もちろん対策はある程度してきましたけど、それが完璧にできたかというとそうではない。でも最後に『あと1点』を攻めきれたのが勝ちにつながったかなと思います。
やっぱり張本選手に勝って優勝というのが、一番全日本で優勝する価値がある。準決勝で激闘の末に勝てたことは今後の自信にもつながるし、決勝でも自分が張本選手に勝ったという自信を持って、自分のプレーが発揮できたので勝てたと思います」(松島)

張本が準決勝後の会見で「あの2本のサービスが試合のポイントだった」と語る、1ゲーム目の張本6ー0のリードでの、松島の2本のサービス。張本にスタートダッシュをかけられた松島は、ここでサービスを出す位置をバックからミドルに変え、さらに通常の右足を踏み込んで出すフォアサービスから、左足を踏み込んで出すフォアサービスに変えた。かつては劉国梁(中国/96年五輪優勝)ら中国のペン表速攻型、最近ではモーレゴード(スウェーデン)などが使うタイプのサービスだ。

1ゲーム目の0-6で、サービスを出す場所もモーションも変えた松島

サービスの回転や威力はそれほど変わらなくても、出すモーションやリズムが変われば相手のレシーブを揺さぶることができる。出足の1ゲーム目で、ためらうことなくサービスを切り替えて張本に傾いた流れを止め、逆転につなげる勝利への嗅覚は常人のそれではない。

そして、プレー全体を見ればやはりバックハンドの威力が目を引く。クロスだけでなくストレートにも自在に打てて、一撃で決まる破壊力はまさにワールドクラス。「バックハンドは昔から得意だったけど、常日頃相手に打たれた時にその倍の質だったり、相手が押されるくらいのボールを意識して練習してきている。それが発揮できたと思います」(松島)。

昨年は全日本選手権での初優勝後に、「世界ランキングでひとケタに入りたい」という目標を掲げ、1年後の今大会を8位で迎えて見事に目標を達成した。この2026年の目標は「海外での大会でまだまだ優勝して、世界ランキングで5位以内を目指したい」。それは張本智和に肩を並べ、日本男子のエース格へと成長することを意味する。

5位以内どころか、ひょっとしたらトップ3も狙えるのでは。
そう思わせてしまう、強い強い18歳のチャンピオン。今後のさらなる活躍が楽しみだ。

優勝会見で語る松島。しっかりした口調で自分の思いを伝えた

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