卓球王国 2021年11月20日 発売 vol.296
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世界卓球2021

伊藤/早田は2年前のリベンジなるか? ダブルス3種目の注目ポイント

 11月23日よりアメリカ・ヒューストンで開催される世界選手権・個人戦。男女シングルスに続いては、男子・女子・混合のダブルス3種目の注目ポイントを紹介する。ダブルス各種目にはひとつの協会から最大2ペアがエントリー可能。日本は2009年大会から前回大会まで6大会連続でダブルス種目でメダルを獲得しており、今大会でも有力な上位候補となっている。

 

【男子ダブルス】

 日本からは張本智和/森薗政崇、宇田幸矢/戸上隼輔の2ペアが出場。ともに世界選手権初出場の明治大2年生コンビ、宇田/戸上は先日のアジア選手権で優勝。現在、男子ダブルスの世界ランキングで3位につけており、有力なメダル候補だ。出発直前の会見でも「男子ダブルスはアジア選手権でも優勝させてもらって良い感じできてはいる」(宇田)、「事前合宿でも不安要素はあまりなかったので、この勢いで世界選手権でもメダルを持ってきます」(戸上)とコメントから自信をうかがわせた。

宇田/戸上

 

 張本/森薗のペアはダブルス職人の森薗が張本をリード。張本も「本当にダブルスのうまい選手」と森薗に信頼を置く。森薗も大島祐哉とのダブルスで苦戦を乗り越えて2017年大会で準優勝した経験を引き合いに出し、「張本とのダブルスでも苦しい試合を2人で乗り越えて、大会中に自分たちのダブルスを2人で作っていければ」と抱負を述べた。

 中国からは樊振東/王楚欽、梁靖崑/林高遠がエントリー。王楚欽は前回大会で馬龍とペアを組み男子ダブルスを制覇。パートナーを代えての連覇がかかる。梁靖崑/林高遠は前回大会3位のペア。こちらも確実に上位に絡んでくるだろう。

 東京五輪団体戦でドイツの決勝進出に貢献したボル/フランチスカも体力面で問題なければ有力な上位候補。前回準優勝のイオネスク/ロブレス(ルーマニア/スペイン)、今年のヨーロッパ選手権でサプライズの優勝を果たしたカツマン/グレブネフのヤングロシアコンビなどにも注目だ。

ボル/フランチスカ

 

【女子ダブルス】

 日本からは「最強の2ペア」がエントリー。まずは伊藤美誠/早田ひな。前回大会では微妙な判定もあって決勝で孫穎莎/王曼昱(中国)に敗れて準優勝。それもあって「銅メダル、銀メダルと来ているので、2人で金メダルを獲れるように頑張ってきます」(早田)、「今回は合宿でも毎日のようにダブルスの練習をさせてもらって、本当に『めっちゃ強い』です」と相当に高いモチベーションで大会に臨む。目標は当然、孫穎莎/王曼昱にリベンジしての世界一だ。

伊藤/早田

 

 そしてもう1ペアは東京五輪団体戦で日本の決勝進出に大きく貢献した石川佳純/平野美宇。「こんなにダブルスの練習をしたことはない」と石川が語るほどまで五輪に向けてペアでの練習を重ね、磨き上げた連続攻撃の切れ味はバツグン。技術の選択やコース取りまで、言葉を交わさずとも意志の共有がなされており、五輪で見せたパフォーマンスはまさに「阿吽」だった。ともに女子ダブルスでは初のメダル獲得がかかる。

石川/平野

 

 孫穎莎/王曼昱はより強力になったプレーで2連覇を目指す。中国のもう1ペアは五輪女王の陳夢と初の世界選手権となる銭天一。2018年世界ジュニア女王の銭天一は今大会女子ダブルスのみのエントリー。ここでしっかり結果を残して首脳陣にアピールしたところだ。

孫穎莎/王曼昱

 

 ドイツからはシャン・シャオナがITTF(国際卓球連盟)の定める帰化選手規定の年数を経過したことで世界選手権にも出場可能となったことで、P.ゾルヤとの名コンビが出場。田志希/申裕斌(韓国)、杜凱琹/李皓晴(香港)といったアジア勢も上位を進出を目論む。

P.ゾルヤ/シャン・シャオナ

 

【混合ダブルス】

 東京五輪金メダルの水谷隼/伊藤美誠、同銀メダルの許シン/劉詩ウェンの2ペアは今大会にエントリーせず。その中で、日本からは張本智和/早田ひな、宇田幸矢/芝田沙季が混合ダブルスに挑む。張本/早田は2019年のオーストリアオープンでは水谷/伊藤、林高遠/朱雨玲(中国)を破って優勝するなど、過去に実績もあり。「合宿での練習では意外と過去の経験を思い出しながら練習できていた。しっかり2人で攻撃していくプレーができれば、混合ダブルスもメダルが狙えると思います」(張本)と高い攻撃力を武器に表彰台へ突き進む。

張本/早田

 

 宇田/芝田はともに世界選手権初出場。ペアでの試合出場経験はなく、世界選手権が初の実戦となる。芝田の安定感と宇田のパワーで1戦1戦をしっかり戦っていきたい。

 中国からは王楚欽/孫穎莎、林高遠/王曼昱の2組。他の海外ペアも東京五輪で銅メダルを獲得した林昀儒/鄭怡静(タイペイ)、同五輪4位のルベッソン/ユエン・ジアナン(フランス)、水谷/伊藤をあと一歩まで追い詰めたフランチスカ/P.ゾルヤ(ドイツ)、国際大会での実績もある黃鎮廷/杜凱琹(香港)などが出場。趙大成/申裕斌、韓国期待の10代ペアにも注目したい。

林昀儒/鄭怡静