●男子シングルス1回戦
ジャー(アメリカ) 9、−10、−5、8、9、−5、7 安宰賢(韓国)
スカチコフ(ロシア) 8、−7、−15、8、5、−9、10 張禹珍(韓国)
プツァル(クロアチア) 9、9、−7、−4、−9、10、8 黄民夏(韓国)
男子シングルス1回戦に異変。実力者揃いの韓国男子が、次々に初戦で姿を消している。
まず1台だけ設置されたメインアリーナでの試合で、前回大会で張本智和を破って3位に入った安宰賢が地元アメリカのジャーに苦杯。「アン・ジェー・ヒョン!」「U・S・A!」という声援が巻き起こる中、ジャーが大仕事をやってのけた。終始冷静なプレーを貫いたジャーに対し、安宰賢の体つきはどう見ても調整不足。前回大会で見せた、電光石火の回り込みのフットワークが影を潜め、勝負所でパワードライブをカウンターで狙い打たれた。スター性のある選手だっただけに、この2年間で目立った成長が見られなかったのは残念だ。
そして世界ランキング12位と韓国男子でランキング最高位の張禹珍は、スカチコフに対して最終ゲーム10−8とマッチポイントを握りながら逆転負け。10-9でチキータでのレシーブエースを狙った1本が痛恨のミス。試合終盤で何度も「キレそうに」なったスカチコフが息を吹き返してしまった。
韓国男子は、大会出場を辞退した鄭栄植の代わりに出場した左腕・黄民夏も、プツァルに対して6ゲーム目10−8のマッチポイントを生かせずに逆転負け。1回戦に出場した5名のうち3名が初戦で姿を消し、残るは李尚洙と林鐘勲のみ。中国の馬龍・許シンが大会を欠場する中、存在感を示したかった「アジアの虎」の成績不振は寂しい限り。韓国卓球界の悲願であったプロリーグの開幕を来年に控え、今大会では存在感を見せたいところだったが……。
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