●男子シングルス1回戦
森薗政崇 13、1、4、11 コズル(スロベニア)
丹羽孝希 7、9、7、4 エチェキ(ハンガリー)
●女子シングルス1回戦
平野美宇 8、6、6、9 タイラコワ(ロシア)
大会初日、夜の男女シングルス1回戦に登場した森薗、丹羽、平野はいずれもストレート勝ち。要所を締めて明日の2回戦に進出した。
森薗は「試合で気をつけなければいけないポイントを3つくらい準備していたんですけど、相手のサービスを攻略してからは相手はあまり戦術を変えてこなかった。思ったより、相手がいろいろやってこなかったなという感じはあります」と試合後にコメントした。
長くドイツ・ブンデスリーガでプレーした森薗は、「コズルがブンデスリーガのチームメイトに教わって、新しい逆回転サービスを使うようになった」というドイツからの事前情報をキャッチしていた。序盤こそレシーブに苦しんだものの、次第にうまくレシーブできるようになり、ラリーではループドライブを効かせて主導権を握った。
長身の右シェークドライブ型・タイラコワを破ったのは平野。「2018年のユース五輪以来」という対戦だった。しゃがみ込みに近い独特なフォアサービスを駆使するタイラコワに対し、「チキータでのレシーブが決まらなくても、ストップやフォアのレシーブを混ぜながら戦うことができたのは良かった」とコメントした。東京五輪前から、過去の自分の試合や、男子のトップ選手の試合映像を見て戦術を研究しているという平野。以前ほどの爆発力はなくとも、得点のパターンは確実に増えている。
そして2大会連続ベスト8の丹羽孝希は、「初めての対戦」というハンガリーのエチェキに完勝。2ゲーム目の7−9から逆転し、ストレートで一気に押し切った。「相手はストップとかフリックとか、レシーブが結構うまくて、決してやりやすい相手ではなかった。特にストップがうまいので、下回転に見せた横回転サービスでレシーブを浮かせる作戦でした」と試合後に語った。
「試合前はあまり緊張感はなかったけど、やはり会場でのプレーは緊張感がありますね。オリンピックに次ぐ大きな大会だなとは思いました。今回は自己新記録であるメダルだけを目指して頑張りたい。今はまだ、パリオリンピックのことは全然考えていないですね。まずは世界選手権目指して頑張ろうという感じです」(丹羽)
今大会のエントリーはシングルスのみで、調整はやりやすいと語る丹羽。日本との「−15時間」の時差調整については、「全然治ってないです。今日も朝の6時に寝て昼の12時に起きたくらいです」と驚きのコメント。「ずっと夜の試合なので、あまり治す気がないんですよ。これが朝の試合だとちょっと困るけど、夜の試合だから気にしていないです」。淡々として動じない姿勢、やはり只者ではない。
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