●女子シングルス3回戦
伊藤美誠 6、−9、−6、6、8、−2、6 芝田沙季
早田ひな 6、−4、9、7、2 メシュレフ(エジプト)
石川佳純 4、7、5、2 ペソツカ(ウクライナ)
女子シングルス3回戦、先にベスト16入りを果たした平野に続き、伊藤、早田、石川も勝利。これで日本女子は4人がベスト16に進出した。
伊藤対芝田戦はゲームオールの大激戦。観客席を埋めた観客も息をのむ緊張感の中、ハイレベルなラリーの連続だった。四天王寺高からミキハウスに進み、異質型の選手が多い環境で練習してきた芝田は、表ソフトのボールやミート系のボールを両ハンドで難なくさばき、フォアサイドを切るボールをさらにフォアサイドを切る厳しいコースへ返球。体勢を崩すことなく、広角にフォアドライブを打ち込んで小柄な伊藤を揺さぶった。そのプレーを伊藤は「孫穎莎選手にタイプ的によく似ていると感じた。芝田選手のボールを打ち切る力があれば、孫穎莎選手のボールにも対応できると思います」と評した。
芝田が勝負の分かれ目だったと試合後に語ったのは、伊藤がゲームカウント1-2の4ゲーム目、0-4のビハインドから逆転した場面。「3球目の凡ミスが出て、そこから次のサービスミスにつながった。連続得点からの1本目のミスはしてはいけない。ラリーが続いてのミスならしかたないけど、凡ミスをしてしまうと流れも持っていかれてしまう」(芝田)。最終ゲームは伊藤がサービス・レシーブで突き放し、熱戦に終止符を打った。「何とか勝ち切ったという感じです。でも大事なのは勝つことだから、最後の最後で自分らしいプレーができたかなと思います」(伊藤)。
早田はアフリカの女王・メシュレフとの左腕対決を制した。メシュレフの回転量の多い両ハンドドライブに2ゲーム目を落としたものの、まずは危なげない試合内容だった。ここまで単複とも落としたゲームが少なく、体力を温存できているのは大きい。
石川は1台のみ設置された第1コートに初めて立った。トップ選手は環境の変化にナーバスになるものだが、「やってみたらすごく良かった。もう不安はないです。ちょっと映画館ぽくなっていて、体育館とは違う感じなので不安があったんですけど、大丈夫でした」(石川)とさすがの適応力。フォアハンドの手数が少なく、バックハンドを中心にラリーを組み立てるペソツカを、バックハンドの速攻で鮮やかに完封した。「明日の目標は自分の力を100%出すこと。あまり考えすぎずにやりたい」と自然体で4回戦の戦いに臨む。
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