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世界卓球2021

【世界卓球】ピンポン外交50周年、電撃的な国際ペア結成と友好ムードの演出

現地で11月21日に行われたドロー(組み合わせ抽選)。それに先立ち、混合ダブルスでの異例のエントリー変更が報道された。中国の林高遠/王曼昱とアメリカのジャー/リリー・チャンがパートナーを入れ替え、林高遠/リリー・チャンとジャー/王曼昱のペアリングで大会に臨むことが発表されたのだ。

左からジャー、王曼昱、リリー・チャン、林高遠。中国のふたりはやや表情が硬いような

中国卓球協会会長で、WTT(ワールド・テーブルテニス)議長の劉国梁は「これはピンポン外交の新章の幕開けとなるものだ」とコメント。開幕前日の11月22日も、夜に中国チームとアメリカチームによる記念品の交換と記念撮影、林高遠/リリー・チャンとジャー/王曼昱の練習などが行われた。大会初日にもセレモニーが行われる予定だ。

1台だけのメイン会場で練習を行う米中の混合ダブルスペア

今大会のエントリー変更の最終期限は、ドローが行われた11月21日。新たな選手の追加は認められず、すでにエントリーしている選手によるペアの変更や欠場のみという条件で、開幕直前までエントリー変更が容認されていた。米中の「ピンポン外交ペア」は、期限ギリギリでの電撃的な発表だったが、あくまで効果的なタイミングを狙ったものだろう。

しかし、会場の空気はいささか微妙。メインアリーナでの「いつまで続ければいいの?」という感じの両ペアの練習は、やっている方も見ている方も「グダグダ」感が否めなかった。コロナ禍での規制強化によって中国からメディアが来られない代わりに、アメリカの中国系メディアなどが大挙して訪れ、会場を賑わせているが、卓球界全体を巻き込んだムーブメントというほど盛り上がってはいない。

一方で、中国ペアが圧倒的な力で勝ち進んでいくよりは、大会の見どころは増えたと言えるかもしれない。リリー・チャンと林高遠のペアは、林高遠が「ぼくたちの目標は優勝。彼女は中国語を話すことができるし、良いコンビネーションが生まれることを願っている」と語るようにメダルを狙える力があるし、知的な速攻プレーヤーのジャーと豪腕・王曼昱のペアリングも面白い。両ペアのどちらかが表彰台に立てば、「0.5冠」とはいえ1959年ドルトムント大会のマイルズ(男子シングルス3位)以来となる個人戦のメダルをアメリカにもたらすことになる。

ピンポン外交50周年を記念したボールが、中国卓球協会からメディアに配られた。ひとり1個デス

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